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品田拓海の秘密.2 ページ8

「香椎。」

Aは背中に自分を呼ぶ声がかかるのを感じた。
ゆっくりと今日の授業の準備をしていた手を止め、声のした方向へと顔を向ける。

『…』

Aは何も言わず自分を呼んだ相手…拓海のほうを見つめる。
拓海は暫くAの目を見ていたが、時間が立つにつれ恥ずかしくなったのか少し目を逸らした。

『珍しい。』

Aは僅かに目を開いて囁くような音量で一言呟くと拓海の方へと歩いて行く。
拓海の目の前で立ち止まったAは社交辞令の微笑みを浮かべた。

『いつもは私から貴方をお誘いしていたのに…何か嬉しいことでもありました?』

あの日屋上で秘密の協力者になった2人は今日までの間、何度か集まって多少世間話をしつつも毎回きっちりと情報交換をしていた。
それが行われる頻度はAが最初想定していたよりも多く、理由としては拓海が思いの外積極的であったから。
しかし集合を呼びかけるのは拓海の様子を見て判断しているAからであって、一度も拓海から集合がかかったことはなかった。


私が品田さんの気配を読み違えることはなかった、昨日の夜から今日の朝にかけて起きた、どうしても伝えたい何かがあったのか。
Aは感情を表に出すことなく胸を躍らせた。

いつもはAが先に歩いていた屋上までの道。
今日は拓海が前を歩いているので新鮮に見える。

ガチャッと大きめの音がなり、Aはハッと我に返る。

「閉まってる。」

拓海は一言呟いた。
Aは慌ててスカートのポケットに手を入れる。

『わ、私が鍵を持っています。』

Aが一歩前に出て鍵穴に鍵を差し込み、解錠する。

滅多に人が来ることのないこの場に蛍光灯など設置されていないため、ここはいつも薄暗い。
そんな中、扉を開ける瞬間に差し込むこの場に相応しくない光が2人を秘密の空間へと連れ出した。

品田拓海の秘密.3→←品田拓海の秘密.1



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Lynn - ラピスさん» おぉ、フィナーレ戦まで行きましたね。この調子でブンドル団である夢主(自分)をさらに強めにして下さい。後、この小説も作者さんの事も大好きです。 (12月18日 16時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» では、無理ない程度新しくストーリー更新お願いします。このシリーズハマりましたよ!もう設定も、そのまま固定で大丈夫です。 (9月19日 9時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» なら、そのままで大丈夫です。CV追加まで頼んだ自分が申し訳なかったです。 (9月10日 9時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
ラピス(プロフ) - Lynnさん» すみません、自分声優には詳しくなくて…CVは決めれないんです。申し訳ありません…。 (9月9日 22時) (レス) id: 5ef9e0ac96 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - ラピスさん» いえいえ、見てる自分も嬉しい限りなんでね。あ…プロフィールのとこに、CVつけて下さい。CV決まったら載せるのをお願いします。 (9月9日 14時) (レス) id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラピス | 作成日時:2023年4月2日 17時

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