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『ただいまぁ……』
家の鍵を開けて扉を開けながら言う
返事はないことが当たり前であった
冷たい部屋。暗くて寒くて一人の部屋
色が、匂いが、味が全て薄くなっていく
食事もなにもかもが疎かになっていく
寝ることに、夢を見ることに逃げるかのように眠る日々
夢は明るくて眩しくて、賑やかで鮮やかだから
一人でも平気だった、はず
なのに……
「おかえり」
なのに、彼が来てから変わった
『ただいま帰りました、セラフさん』
「ご飯出来てるよ、手を洗って着替えたら食べよ」
彼が来てから、ご飯の香りが漂っている明るい部屋も、誰かが挨拶を返してくれることも、幸せであることを知った
味も匂いも色も沢山ある事を思い出した
でも、一つ、いいですか
私、渡してませんよね?
『あの、今日はどうやって入ってきたんですか?』
「んー、企業秘密かな」
この部屋の鍵__
なぜかハイスペックな高身長のイケメンが家に通ってる。
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作者名:ゃ | 作成日時:2024年2月29日 23時