【ハリポタ】琥珀色の蝶【男主】 (ページ2)

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孤独まみれ I ページ2

人がごった返すこの駅に、吐き気がした。
気持ち悪い。早くこんな所から抜け出たい。

フードを深くかぶって、なるべく人を避けて言われた通りの場所に向かって、何のためらいもなくプラッツホームに突っ込もうとした。
が、それはある二人の少年に遮られた。

「ぉおっと、坊や慌てないでゆっくり進もう」
「じゃないとプラットホームにぶつかるぞ」

僕は何だか嫌な気分になった。
まるで僕を小馬鹿にしてる様な気がしたから。

一人が僕の肩を捕まえて、何処かに行きそうなカートを、もう一人が掴んでる。
どうやら双子らしい。

何を勘違いしたか、僕をマグルだと思ってる。
まぁ確かに、カートに乗ってるのはトランクと本だけだ。

買ってもらった猫と梟はもう誰かが送ってしまったから。勘違いされても、しょうがない。

「ぼくも、ホグワーツに…」

精一杯の声を出したつもりだが、周りのざわめきのせいで聞こえないらしい。

僕は取り敢えず諦めて、肩を掴んでる手を振り払いカートを持って、頭を下げた。

後から行けばいいさ。大丈夫。

二人の双子は母親と弟と思う人物に少しちょっかいを出してプラットホームに突っ込んだ。
それはスッと消えて、何もなかった様にマグルたちはその前を歩いて行く。

赤髪の家族に紛れて、何処かで見た事のある黒髪の子が最後に行った。
もう誰もいないことを確認して、自分も走り出した。

アッチに行っても人の群れは絶えず、急ぎ足で荷物をしまい、一冊の本と、金貨を持って汽車に乗り込んだ。