裏切りのステージ3 ページ47
Aが鑑識作業をしていると、見てしまった。蘭と園子と談笑している安室の腕に梓の腕が絡んでいる所を。
(……え?)
それだけではない、いつもポアロで接している2人の距離と比べて今日の距離は明らかに近すぎる。
(あんな耳元で喋る??!)
Aは頭を抱えるようにしゃがみこんだ。
ええええええ、梓さん、ええええええ。
(梓さん、本当は安室さんのこと好きなのに、ポアロでは私に遠慮してたのかな…?)
でも今日現場に私いるし、ええええええええ??!
嫉妬以前に混乱して頭がグルグルと回っているAの横に沖矢が同じようにしゃがみこんだ。Aは頭を抱えたまま、固まった表情で目だけ沖矢の方を向いた。
「気を付けてください、ベルモットだ。」
「……え?」
「安室君の横にいる女性、ベルモットの変装です。」
「え?えぇ?!んぐっ」
驚きに声を上げたAの口を沖矢の大きな手が塞いだ。聞こえてきた声にAの方に視線を向けた安室は、その様子を見て視線を鋭くした。
「なんだ?ベルモットと怪しんで彼女の方をチラチラ見ていたんじゃないんですか?」
「ち、違いますよ…、梓さんが安室さんの事好きなのかなと思って見てたんです…。」
いつもより2人の距離が近かったので…。と拗ねたように言うAに沖矢は小さく笑った。その様子にAはジロリと沖矢を睨んだ。
「貴方も女性には不自由しなさそうですよね。」
「狙った女性は必ず射止めそう。」と目を細めて揶揄うように笑うAに、「そうでもないさ。」と沖矢はAの頬に手を添えた。
Aの顔を自分の方に向けさせると、
「安室さんと彼女の距離が近いなら、逆にAさんが私との距離を近くしてみてはどうです?」
「仕返ししてあげるんですよ」とAの耳元で囁いて、沖矢は頬に添えた手の親指でAの唇をなぞった。
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ライス(プロフ) - とても深いグリーンさん» コメントありがとうございます!ホワイトもお読みいただいて!ありがとうございます。二足の草鞋にした途端に更新がさらに遅くなってしまって申し訳ないですが、更新頑張ります! (2018年3月26日 20時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 羽田莉來さん» コメントありがとうございます!そうですよねー!私も書いてみたいです!今後書けたらいいなぁと思います! (2018年3月26日 20時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
とても深いグリーン(プロフ) - 最近更新してくださってうれしいです(^^)ホワイトも楽しく読ませて頂いてます。両立は大変かもしれませんが頑張って下さいp(^-^)q応援してます♪ (2018年3月19日 20時) (レス) id: 629a69f0d0 (このIDを非表示/違反報告)
羽田莉來 - 夢主が公安時代の、付き合いたての時のお話がいつか見てみたいです!どっちが、どんな感じで告白したのかとか気になります。余裕がある時でいいので、検討して頂けると嬉しいです。スルーして頂いてもいいです笑 応援してます! (2018年3月15日 23時) (レス) id: 0caa1fa3ee (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 友の死回想編は一応完結になります。この話の続きとしてシリーズ1の女子会の回想に繋がります。なかなか更新が遅くて申し訳ないですが、映画までに裏切りのステージやりたいですね! (2018年3月5日 21時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ライス | 作成日時:2017年11月29日 21時