鑑識課の女3【名探偵コナン】

緋色の追求2 ページ13

「私のことより風見君、中。降谷さんの方が大事でしょ。」


Aは風見の肩に手を置くと、家の中を覗いた。リビングの場所だけ電気が点いている。おそらくそこに降谷と沖矢がいるのだろう。


(ん?)


Aは2階の1室に目をやった。部屋の電気は点いていないが、中にチラチラと光が見える。


(パソコンか…？)


その部屋にも人がいるのだろう。おそらくそれは小さな名探偵、


(工藤新一か。)


今夜、赤井秀一の正体が暴かれると踏んだAは彼を一目見ようと工藤邸に来たのだった。降谷から何度も赤井の話は聞いていたがA自身、彼の顔を見たことは無かった。
降谷は赤井秀一を組織に差し出して組織の中枢に潜り込む算段のようだが、果たしてそれが成功するのか…


「降谷さんと再会できた事は知っていた。A、その…良かったな。」


風見の言葉に、現場から摘み出されるのを覚悟で抵抗する気満々で来ていたAは拍子抜けした。間抜けな表情で風見をポカンと見るAに風見は「なんだその顔は」と嫌そうに言った。


「いや、はは…。風見君、大好きだよ。」


嬉しそうに言うAに、風見は「ヤメろ、降谷さんに殺される。」と返すと工藤邸に注意を戻した。Aも風見の好意を受け取って工藤邸に視線を戻すとインカムに集中した。

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