嫉妬7 ページ31
「あれ?」
Aはカバンをガサガサと漁りながらスマートフォンが無いことに気づいた。沖矢の車の中で弄った記憶がある。
(昴さんの車に忘れちゃったのかな…?)
まだ夜遅い時間では無い。同じ米花町内だし、今から取りに行っても迷惑ではないだろう。Aが玄関に向かうと、玄関の扉がガチャリと開いた。
「……え?」
チャイムも鳴らさずに降谷が玄関を開けたのだ。Aと降谷は玄関で鉢合わせた形となった。
「……。」
今日一日のことが思い出されてAは降谷に何と声をかけていいのか分からず、話そうと開いた口はそのまま閉じられた。
降谷はそんなAの様子を知ってか知らずか自らのカバンからスマートフォンを取り出すとAに差し出した。
「え…?」
「Aのスマートフォン。沖矢さんから預かって来た。」
ん。と差し出されたスマートフォンを受け取るとAは困惑した。
「どうして…?」
「今さっき沖矢さんに会って来たから。」
降谷は靴を脱ぐとAの両肩を掴み、ドンッと玄関の壁に押し付けた。
「った…」
背中を勢いよく壁に打ち付けられたAは痛みで顔を歪め、降谷に抗議しようと顔を上げたところで降谷の口で口を塞がれた。
肩が潰れるのではと思うぐらいに強く壁に押し付けられ、噛み付くように口付けてくる降谷に翻弄されて、Aはゴトンッとスマートフォンを床に落としてしまった。
結構な音がしたため、頭の隅で画面が割れていないことを願っていると
「へぇ、他事を考えられるとは余裕だな。」
と降谷はAの顎を下に引き、口を開けさせ更に深く口付けた。
「ぅん……ん……ぁ…」
降谷の舌が歯列をなぞり上顎を撫で上げ、Aは思わず声を漏らしてしまう。暫くAの口内を堪能した降谷の唇が離れると二人の舌の間にはどちらのものと分からない透明な糸が引いた。
降谷はAの両手を頭上で纏め上げて壁に縫い付けると、両脚の間に自らの足を挟み入れてAを逃げられないようにした。
Aを射る降谷の視線はギラついており、Aは固まった。
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chie(プロフ) - 毎回楽しく拝見させていただいています!続きも楽しみに待ってます! (2017年11月30日 0時) (レス) id: f0b8527a99 (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - かにのすけ。さん» ぉぉぉ!こういう降谷さん!!なんという嬉しい言葉!ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 藍莉さん» 更新を待っていてもらえて凄く嬉しいです!!ありがとうございます!安室さん、こんなに主人公にベタ惚れで大丈夫かなと書いてて思います笑 更新頑張ります!! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - 雨令さん» 安室さんはポアロのエロいお兄さんというイメージですからね笑 良かったと言っていただけて嬉しいですー! (2017年11月29日 22時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)
かにのすけ。(プロフ) - これです!!こういう降谷さんが見たかったんです!!続き待ってます!! (2017年11月28日 18時) (レス) id: 53a735ef35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ライス | 作成日時:2017年9月10日 16時