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クロシロ君事件3 ページ12

普通指紋を採取されるなど日常生活ではあり得ないため、大抵の人はどうやるのか分からないものだ。


「へぇ。すごいですね。指紋採取されたことがおありなんですか?」
「えぇ、大学の実験で使うことがありましてね。」
「なるほど、学部は何学部なんです?」
「東都大学の工学部です。」
「わぁ!私、東都大学の理学部出身なんですよ。知らないうちに大学ですれ違っていたかもしれないですね。」
「確かに。Aさんはおいくつですか?」


「女性に年齢を聞くなんて無礼かもしれませんが」と言う沖矢さんに笑いながらAは27歳だと答えた。


「同い年ですね。」
「ほんとですか!これは本当に大学内ですれ違っていた説が有力ですね。」


沖矢さんと他愛もない話をしながら指紋採取はすぐに完了した。「ご協力ありがとうございました。」と、現場の鑑識作業に戻ろうとしたところで、沖矢に呼び止められた。


「Aさん、左足を怪我していますか?」


その言葉にAはピクリと顔を強張らせた。


「…どうして?」
「あなたの歩き方が左足を庇っているように見えたので」
「あれ?そうですか。完治しているんですけどね、無意識に庇っていたのかも。」


顔の強張りは外に出ていないだろうか。Aは努めて笑顔で答えた。そこに、いつから近くにいたのかコナンが話に入ってきた。


「Aお姉さん足を怪我したことあるの?」
「うん、前の部署にいた時だから2年ぐらい前かな。アキレス腱切っちゃって。これでも鑑識課になる前はバリバリだったんだよー!」


Aは元気に足をブラブラさせて、完治していることをアピールした。「それじゃ、私は仕事に戻るね。」と、焼けたアパートの中に入って行った。
残されたコナンは沖矢に近づいた。


「昴さん、Aさん足なんて庇ってる?」
「いや、今は庇っていないようだ。完全に完治してるんだろうな。」


しれっと言った沖矢にコナンは首をかしげる。


「じゃあ何でAさんが左足を怪我したことあるって知ってるの?」
「あぁ、ちょっとね。」


沖矢の細い目が開き、ダークグリーンが覗いた。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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風間 - アキさん» わざわざ突っ込む必要なくない?あなただってそうして 発砲 だとわかってるんだし。 (2022年8月11日 21時) (レス) @page19 id: b391deb645 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - 『かなりの至近距離での発泡』・・・炭酸?『発砲』では? (2019年11月30日 18時) (レス) id: e7946caf9a (このIDを非表示/違反報告)
シイラ - 面白い!どんどん読めちゃいます! (2018年7月30日 7時) (レス) id: 768ba98b2e (このIDを非表示/違反報告)
ふなっしー - ふなっしー (2018年7月30日 7時) (レス) id: 768ba98b2e (このIDを非表示/違反報告)
ライス(プロフ) - ういさん» はじめまして!この小説を見つけていただいてありがとうございます!執行されたらもう降谷さんから後戻りできないですよね笑 2周目!ありがたいです。何回読んでも読み応えのある作品が作れるように頑張ります! (2018年7月17日 21時) (レス) id: 558584540e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ライス | 作成日時:2017年6月1日 15時

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