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母はよく言っていた





お姫様はとても強いのよ




辛いことがあって挫けそうになっても前を向いて笑うの





_______



私は自分の父親の顔が分からない



父は母が私を身籠っているにも関わらず、私たちの元を離れていった



だからと言って困ったことは一度もないけれど



母は周りに頼れる人がいなかった為、女手一つで育ててくれた



その影響で仕事で家を空ける日も多かったがその分、沢山の愛情を注いでくれた



私の誕生日の日は毎回休みを取ってくれ、一緒にお買い物に行ったりケーキを作ったり



会えない日は電話をしてくれるし、私が賞をとったときはまるで自分の事の様に喜び、お祝いをしてくれた



そんな母が私は大好き



私も母のような女性になりたい



綺麗で聡明で、少しでも近づけるように努力を惜しんだことはない



母譲りの髪の毛は毎晩丁寧にケアをする



スタイルだって、私は太りやすい体質だから食事制限や運動は欠かさずに



少しでも多くの知識を身に付けられるように本も沢山読み



テーブルマナーはもちろん、作法やお料理



きついなと思う事も多かったがそれでも頑張った



母は私の前で弱音を吐いたことはない



けれど母が陰で泣いているのを私は知っている



今でも過去の出来事に苦しめられているのを



いつか倒れてしまうのではないかと不安になることも多い



だから母の元へ王子様が早く迎えに来るようにと毎晩願っている



母は誰よりもお姫様に近い存在だから



大好きな人には幸せになってほしいと願うのは普通の事でしょう?


______




いい? 主人公ちゃん




いつか貴方のもとにも王子様が迎えに来るわ




その時は_____

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作者名:右京 | 作成日時:2024年3月20日 22時

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