酔ってしまえよ ページ16
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「その服、不破に買ってもらったやつでしょ?」
「ぇ」
「やっぱりそうなんだ?」
やはりホストだから表情から読み取るのが上手いのだろうか、一瞬で気づかれてしまった。この服、不破さんの名前なんて書いてなかったよね、と思いながら自分の服を確認していると、目の前の彼が笑った。
「違う違うw実はね、」
聞くと、ホストの方々は営業終了後にホスト仲間同士でご飯に行くことも少なくないらしい。そこで、不破さんが珍しく女の子の服を買っていてそれが今私が着ている服と上下どちらも同じだったらしく、もしかしたらと聞いてきたそうだ。
「それに、君不破の指名だけ速攻で決めたらしいじゃん」
どうやらスタッフに聞いていたらしい。
「不破は今向こうで接待してるから、あとちょっとで来れると思うよ。どうせ君不破にしか興味ないんでしょ?不破の次に来る奴らにも言っておくから不破とじっくり話したら?勿論、指名料は取らないよ。」
向こうは向こうでいい感じだし、そういって秋月さんは私の隣に目を向ける。私もそちらを向くと、楽しそうな奈緒ちゃんとホストさんの姿が。再び視線を戻すと、グラスを持っている秋月さんがいた。
「とりあえず不破が来るまで、俺と話しよ?」
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「え、Aちゃん?」
「不破さん」
暫くすると、向こうの接客が終わったのか不破さんが来た。来ると言ってなかった為、目を丸くして驚いていたがすぐにいつもの表情になった。秋月さんは、不破さんが来たのと入れ替わりに戻って行った。不破さんが隣に座って、私の方を向いた。
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蒼井(プロフ) - 狛希さん» 狛希さんコメントありがとうございます。読んでいただいて、その上嬉しいコメントを下さって本当に嬉しいです。ありがとうございます!! (2月6日 17時) (レス) id: 5ecf86ccc0 (このIDを非表示/違反報告)
狛希 - 初コメ失礼します。更新されたところまで読ませていただきました!夢主さんとの心の距離がどんどん離れていくような描写がすごく心に残りました。この作品が好きです! (2月6日 16時) (レス) @page23 id: 81e78c7a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼井 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/
作成日時:2024年1月15日 18時