54話【勉強会】 ページ8
テスト一週間前。剣持家。1つの机を4人の生徒が囲む。メンツは私、剣持くん、明那、不破先輩である。
「急に空賀から、ふわっちと三枝くんも一緒でいい?って来てビックリしましたよ」
「あれが私の中での妥協だった…」
「妥協??」
剣持くんは私の言葉に疑問を抱くが、私はとぼける。
「明那も数学得意だし、剣持くんにとってはメリットかなって!」
「ふわっちが勉強の邪魔してきそうですけどね」
「俺そんなことせぇへんよ?」
そんな会話をしながら勉強会は始まった。剣持くんが私に数学を聞き、私が剣持くんに英語を聞く。公民が苦手だという明那には剣持くんが。「俺もうダメだぁ、」という不破先輩には私達3人が励ましつつ、順調に試験勉強が進んでいく。
「そろそろいい時間ですね」
時計を見て剣持がそう言う。私も時計を見ると6時頃だったので、じゃあ終わろうか、と勉強道具を片付け始める。
「やっと終わったか〜」
「ふわっち今回は赤点免れそ?」
「んー、どうやろうな」
不破先輩は私達の中で唯一の3年生である為、私達が教えることは出来なかった。ただ、こういう場が無ければ勉強なんてしなかったから、呼んで良かった気はする。
「じゃあ、剣持くん今日はありがとう」
「おじゃましましたー!」
「もちさん、今日はありがとね」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます」
剣持くんの家の玄関にて、私達は別れの挨拶を言う。じゃあ俺らでAちゃん送るかぁと不破先輩と明那が歩き始めた時、私の手が誰かに掴まれる。と言っても後ろから掴まれたので、誰かはすぐに分かった。
「剣持くん…?」
「ふわっち、三枝くん、僕空賀と少し話したいことあるし、家近いので僕が送っていきます」
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作者名:蒼井 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/5291025/
作成日時:2023年9月1日 19時