おかえり！ ページ15
--- You side
「よし、できた！」
今日は誠也が帰ってくる日。
昨日もけっこう遅くまでかかったみたいで、ゆっくりめにお昼前くらいに帰るわ〜と連絡があった。
でもさ、お昼前にこっちに着くってことは、早朝ではないにしてもそこそこ朝には起きなあかんくない？
というのは何となく言わずに飲み込んで、少しでも早く会えることを素直に喜んでる。
お昼一緒に食べよって言うてたから、張り切ってサンドイッチを作った。
しかもわりと種類も多くて豪華め。
でも外食する場合もあるよなと思って、その時は家に持っていけばええか〜という考えでサンドイッチにした。
これを持って駅まで誠也を迎えに行くわけやけど、
うん。あと30分しかないね。
ひとりでやばいやばいと言いながらサンドイッチを袋に入れて、猛スピードでお化粧をして着替えて髪を整えて、家をとび出た。
・
11時半過ぎ、新幹線の改札前に到着。
うわ、どうしよ。急に緊張してきた。
久しぶりに会えるからって浮かれすぎて、髪もおろして巻いてきたし、めちゃくちゃ誠也の好みに寄せた服装。
逆に恥ずかしくなってきた。
もうそろそろ来るはずやけどなぁと思って時計を見ると、事前に聞いてた到着時刻からけっこう経ってた。
あれ、時間まちがえたかな？
何時やったか確認しようとスマホを取り出した瞬間、
末「わっ！！」
「うわぁ！びっっくりした！」
末「んはは(笑) おまえなんでこっちにおるん？あっちの改札言うてたやん」
「あ、時間じゃなくて改札まちがえてたんか、ごめんごめん(笑)」
末「まぁええけど(笑)」
「んふ、おかえり！」
末「おう、ただいま」
久しぶりの対面。
目が合うことすら嬉しくて、ちょっと照れる。
末「なぁ今日めっちゃ気合い入ってない？(笑)」
「う、それは…、頑張りたくもなるやんそんなん……ごめんやん」
末「なんで謝るん(笑) 嬉しいで？」
「…そう？」
末「おん。めっちゃタイプやわ」
「ふふ、ありがと！」
刺さりそうなくらい真っ直ぐにわたしを見てそんなことを言う誠也。
張り切りすぎでキショい言われんくてよかった。
「お昼どうする？食べて帰るか家で食べるか」
末「あー、どうしよか。どっちでもええなぁ」
「一応サンドイッチ作って持ってきたんやけど、これは今日でも明日でも大丈夫やし、食べて帰るんやったら…」
末「ほな家でそれ食べよ。」
「…気つかってない？」
末「つかってないよ(笑) 」
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作者名：きうい | 作成日時：2023年1月31日 0時
