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--- You side
ふと時計を見るといつの間にかけっこう経ってて、もう15時前。
わりと集中してたんやな。
気分転換でもしようと思い席を立ち、給湯室でコーヒーをいれてると、静かにもうひとり入ってきた。
パッとそちらを見ると、まさかの末澤さん。
初めて近くで見たけどやっぱり顔はかっこいいなぁ、ちょっと背は低いけど、なんてのんきに思った。
静かな空間に2人しかいなくて気まずいから、とりあえず挨拶をする。
「あ、お疲れ様です」
末「おつかれー」
…
やっぱり気まずい。
特に話すこともないからさっさと戻ろう。
そう思って給湯室から出ようとすると、いきなり向こうから話しかけてきた。
末「Aさんやんな？」
「あ、はい」
末「…彼氏とかおるん？」
「は？」
何この人。ふつう初めての会話でそれ聞くか？
やばい人やんと思いつつ、先輩なので一応答えておく。
「いや、いないですけど…」
末「ふーん、そうなんや(笑)」
あとから来たのにもう用が済んだらしい末澤さんは、じゃ、とすぐに帰って行った。
いやいやいや、何今の！？
絶対馬鹿にしてるよな！？笑ってるし！！
めっちゃムカつくんですけど！？！？
いきなり失礼なこと聞いてきて反応まで失礼やん！！！
めちゃくちゃ腹が立ったけど今は心の中で叫ぶことしかできなくて、席に戻って大きめの溜め息をついた。
小「怖っ、何？」
「…後で話す」
小「おぉ…」
憤りを覚えながらも冷静になって考えると、私の名前知ってはるんや、と驚くと同時に少しだけ嬉しさもあって、なんとも複雑な気持ちになった。
チラッと末澤さんの方を見ると、一瞬目が合った。
…ような気がした。
「なんなんさ…」
とりあえず残りの資料作りを頑張ろうと仕事を再開したものの、苛立ちと妙に気になるのとで、結局最後まであまり集中できなかった。
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作者名：きうい | 作成日時：2022年4月23日 9時
