合コンに行ったら彼氏と遭遇した。【呪術廻戦】【名探偵コナン】

22話 ページ22

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コンビニにいるのは大した人数じゃない。子供が1人いるのが厄介だな……恐らくお使いで来たのだろう。
特に気になるのは眼鏡の美形の人。此処にいる誰よりも落ち着いて見える。まるで劇のワンシーンを見ているかのように彼は強盗犯達を客観的に見ていた。




「私なんてどうでしょうか？」


「あ"？勝手に喋るんじゃねーよ！！」


「頭を怪我していますし、女ですし、腕も打撲しているので。人質にぴったりじゃないですか！！」


「…なんだ、この女」





強盗犯に引かれるなんて屈辱だが、他の人が人質になるよりも私の方が絶対いい。正直コイツらナイフを持ってるけど素人だ。例え刺されたとしてもなんとかなる。

よし、そっちが躊躇うのなら私から行こう。自ら人質になりにそっちに行こうではないか。




「…お前、死にてぇの？」


「…───どちらかと言えば死にたくないですね。別に生きることに拘ってるわけではありません。ただ──今死んだら後悔することがあります。
まあ、後悔のない人生など…私の職業柄、あり得ないですが」


「…………そうか」






あれ、なんかコンビニの中がしんみりしちゃったよ。強盗犯相手に何言ってんだ。自分のことについて喋りすぎたかもしれない。珍しく饒舌になったのはやっぱり恐怖からくるものなのか────それはないな。
現に私はこう考える余裕がある。


首にナイフの腹を突きつけられ、身体はガッチリとホールドされているが、正直に言うとあのベビーフェイスの方が圧倒的にやばいため何とも思わなかった。

ヒヤリ、とした首筋の感覚はやはり他の人に味わってほしくないな。




「警察がそろそろ来るはずだ……へへっ。俺らの要求はただ一つ、1億円を用意させるんだよ」


「あ、それなら私用意できますよ？」


「は？」


「え？」



舐めてんのかおい。禪院家だって金持ってんだぞ、五条家だけじゃないんだぞー。



「でしたら、私たち人質は解放させてもらってもよいのでは？」


「言われなくてもそーするが……コイツが何かした時ようにもう1人残ってもらう」




ぺちっぺちっとナイフの腹で頭を叩かれる。私が何かするように見えてしまったか申し訳ない。次からはポーカーフェイスで人質になります。



「じゃあお前─────お前だ。聞いてきたお前が残れ」


「………えぇ、わかりました」




選ばれたのは…彼か。眼鏡のお兄さんはそれでも表情1つを変えずに頷くだけだった。

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