Elwesyの葉は知っている〜２〜 (ページ19)

今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:5,447 hit

65話　〜老けるじゃなくて、フケる〜ページ19

「たまたまよ」

道具を片付けながらそう言う

黒「じゃあ、こんな薬品持ってたのもたまたま？」

「それはあの人見知りの目明しに貸してもらったのよ。あの人、研究所持ってるから」

キーンコーンカーンコーン

若「ヤベェ、予鈴だ。では諸君、検討を祈る」

上杉君がウェーって顔してる

まぁ、分からなくもないけど

さて、この後はカッターの持ち主でも探すか

時計を見ると、まだ6時

時間は余裕ね

そう思い、みんなとは反対の玄関の方へ向かう

美「あれ、A。そっちは玄関だけど？」

「ええ、知っているわよ」

若「おい、待て。どこ行くんだ？」

「帰る」

若「は？」

「だから、これからフケる」

彩「え？Aちゃん、授業は？」

黒「今週は自由行動。だよね？」

「流石、対人関係のエキスパート」

小「それで今日、カフェテリアに居るのが早かったんだね」

上「クラス、落とされるぞ？」

「良いわよ、別に。じゃ」

若「嘘だろ...」

美「やばい、授業まで残り３分！」

黒「悪い、俺も今日はフケる」

若「は？」

黒「行こう、A」

そう言って、秀明から出さされた

「じゃあ、私はこれで」

黒木君に背を向け、歩きだす

黒「カッターの持ち主でも探すの？」

「ええ、当たり」

黒「じゃ、俺と行くとこ同じだね」

ん？危険を察知

そう思って、振り向いて脇に避ける

危ない、もう少しで肩を掴まれるところだった

黒「残念、逃げられた」

「気配出しすぎよ」

黒「気配ね...それより、一緒に行くよ」

「嫌だ、何で貴方と行かなくちゃならないのよ？」

黒「はぁ、わがままなお姫様だ。ほら行くよ」

ガシッと手首を掴まれた

「く、黒木君、痛いよ？い、痛くて泣きそう」

黒「嘘は吐かなくていいからね？」

「ぐっ」

黒木君に向かって大きく一歩前進し、肘を振り上げ解く

黒「空手やってたの？」

「他にも色々」

仕方なく後についていく

はぁ、面倒くさい

「で、どこ行くの？」

黒「検討ついてるんじゃない？」

「まあ」

ネットカフェか、情報屋のとこか

それか、このカッターの販売店か

だと思うのだが...

黒「A、今パソコン持ってる？」

「ええ」

黒「良かった、手間が省けた」

ということは、黒木君もパソコン類を持ってるってことか

確かに、ネットカフェに行く手間が省けたわね

黒「確認だけど、あのカッターって日本には1000本しかない''supatto''だよね？」

「恐らく。何かツテでも？」

黒「まあ、着いたら分かるよ」