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ど、どうすればいいの?

あのあと涙はなかなか止まらず、翼はずっと背中をさすってくれているけど…

背中をさすられると泣き止めないんだよね。

あっちなみにこれは小さい頃からの癖なんだ

このまま永遠にこの状態なのはいや!

何か起こって!!電話でもなってくれないかな

そう思っていると

プルルルルプルルルル…

やった!ビンゴ!

タイミングを合わせたように私の携帯が鳴り出した。誰からだろ。

「ごめん。電話きたから。じゃあね」

我ながら酷い別れかただな

そう思いながらベランダに出て、携帯の画面を見ると

「えっ砂原!?」

今、小春やロバートと一緒にいるはずだけど…どうしたんだろう

「もしもし?」

大きな疑問を抱えながらとりあえず出た

「…」

何も喋らない。どうしたんだろう?

「砂原?」

もしかして忙しいのかも。それか今どこかで待ち伏せしていてターゲットがなかなか来なくて

暇だから私に電話をしたけど、いきなりターゲットが来て喋れないのかも。

わたしの想像はどんどん悪くなっていって、もしかして人殺しちゃったとか!?

と思っていると

「くすっ」

砂原!?

「どうしたの!?何かあったの!?無事!?」

…でも笑っているから大したことじゃないのかな?

「ただあーやの声が聞きたかっただけ。いきなり電話してごめん。この後忙しいから、あーや
の声が聞きたくなったんだ。」

なんだ。そんなことか。ドキドキうるさかった心臓が落ち着いていくのがわかる。

「ねえあーや。大好きって言って。」

…え?いきなりなに?

「え…い、いいけど。」

しぶしぶそう言うと

「えいいの!?やった。」

ふふふ。そう簡単には言わないぞ!

「その代わり、小春がどこにいるか言って!それが無理なら生きているかだけでもいいから」

どうだ!

「…」


そんなに悩むことかな。

「…無事だよ。うまく行けば1週間後に家に返せる。」

うん。信じてる。

「分かったよ。」

うーん。恥ずかしいけど!

「大好き」

よし!ちゃんと言った!私偉い!偉すぎる!

そうだよね砂原!褒めてよ。この勇気を

「…」

あれ?また黙り込んじゃった。私悪いことしたかな?

「…グスッ…」

泣いてるの?

「ご…」

だめだめ。意味もなく謝らないって誓ったばっかりじゃん。

「どうしたの?」

「嬉しいなって。ごめんな。さよなら。」

プーップーップーッ……

えっどういう事?

砂原の声は、少しだけ、鼻声だった。

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赤色リトマス紙 - ありがと (2021年3月28日 17時) (レス) id: 15040b8572 (このIDを非表示/違反報告)
青色リトマス紙 - 小説用メモをご覧ください。赤色リトマス紙 (2021年3月27日 10時) (レス) id: 1e603ecb86 (このIDを非表示/違反報告)
莉紗 - 冬馬さん» コメントありがとうございます。本当にうれしいです。これからも頑張ります。 (2021年2月13日 13時) (レス) id: 8192333466 (このIDを非表示/違反報告)
冬馬 - 恋愛的な意味でもミステリアスな意味でもドキドキが止まらないです!!更新待ってます!! (2021年2月13日 13時) (レス) id: 8f09db79aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リトマスズ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/kznituite/  
作成日時:2021年2月4日 16時

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