再会から始まる運命の歯車

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「僕ひトころシたかもさよなら」

っこれは、あの時のことが頭をよぎる。

小塚君の優しいほほえみ、少し戸惑った声、ほっとした顔、見慣れた後ろ姿、あれは最後のさよなら

だったの。嘘だよね。嘘だ。しかも人殺したかもなんて何いってんの。

もしかして、私があの時荷物を落としたりしなければ、ちゃんと小塚君の言いたいことは、聞けたか

もしれない。

そう思っていると、スマホが鳴り出した。小春はディズ〇ーから帰ってすぐに、ドイツに戻った。

なんだろと思いながら電話に出ると

「大変。彩、ロバートがいなくなった」

焦った声が聞こえた。

「出かけただけでしょ」

そういうと、

「もう3日もかえってこないんだよ。お願い。ドイツ来てくんない」

「は？無理だよ。こっちいま日本」

「お願い。婚約者がかえってこないこの気持ちわからない？」

はぁ。しょうがない

「わかった行くよ。だけど、あしたでもいい？」

耳から明るい声が聞こえた。

「ありがとう。待ってるね。」

電話を切りすぐに明日の飛行機のチケットを予約した。

顔を上げると、みんなが興味津々に私を見ていた。

「どうしたの？」

「なんかあった？」

「ごめん。私のせいだから。もう帰るね」

そういい残し店を出た。するとみんなが追いかけてきたのが分かった。

あのね、私足早いんだから。１、２、３ダッシュ

今は夜中だから誰もいない。

冷たい風が頬をつたって全身に寒気がした。

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