検索窓
今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:10,776 hit

11,上杉君の優しさ(彩side) ページ11

「おい、立花!マジでどした?お前ずっとボーっとしてるぞ。

気分悪いのか?ちょっとおでこ貸して。」



そう言って上杉君は、私のおでこに手を当てた。

上杉君の指は、細くて冷たかった。



「ん、ふつーか。
お前、全然集中力なさそーだし、ちょっと早いけど、昼飯食う?元気だそーぜ。」



「ん、そうする。ごめんね、上杉君、迷惑かけちゃって。」



「別に迷惑ってほどじゃないけど…

なんかあったら、溜め込む前に言えよ。

いつでも話なら聞いてやる。」



そう言って、席を立つのと同時に、私の頭の上にパサリと手を置いた。



その瞬間上杉君の優しさに、涙が出そうになった。



「ゲッ?お前なんで泣いてんの?俺、そんな気に触ることした?」



私は黙ったまま首を横に振った。



「じゃ、なんだ、話す気になったのか」



私はコクリと頷いた。



「なんなら、ここじゃあれだし、庭の方に行って話そーぜ。」


そう言って私たちは、ツバメのモニュメントのある庭へ向かった。

12,恋(彩side)→←10,わかんねー(上杉side)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.5/10 (11 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:すもも | 作成日時:2019年1月11日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。