転生しても空を愛する

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私のスキル(ユニークスキルと言うらしい)の一つ、［巡回者(メグルモノ)］に自己理解という能力。

そのスキルを使用すると目の前にRPGゲームのに出てくるようなステータスが現れたのだ……なぜ？

現れたと言ってもHPやMPとかは載ってなくて、種族や能力のことしかなかった。

私が見たのが以下の通り。



《〜0ー1〜ここへ飛んでください》



スキルは細かく説明してあるけど、魔法についてが全く分からない。

というか、私は名前無しなんだね。

全部のスキルをある程度、そこら辺に漂っていた私と同じような存在に確認も含めて試してみた。

中には分からないものもあったがそれはおいおい確認しよう。

とりあえず私は移動してみることにした。


もしかしたらこの暗闇の中でもどこかに空と呼べるものが、空を見れる場所があるかもしれないからだ。

でも、どれだけ移動しても空がなかったらどうしよう。

私の存在意義はコロコロ移り変わる空を見つめることと言っても過言では無い。

どんな手を使っても、空を見つけなければ。


……………あっ、そうは言ってられなくなった。


「ヤイテメェ！！
さっきから何見てんだ、あ”ぁ”！？」

『(うるさい。
お前なんか見てない)』

「オイ！
聞いてんのか、この下級悪魔！
俺様は上位悪魔様だぞ！
敬え！！」

『(あ〜、せっかく意気込みが台無しだ)』

「生まれたばっかりの下位悪魔のくせに、この俺様を許可なしに見ただけじゃ飽き足らず！
話しかけてやったというのに無視とは何様だ！」

『(お前こそ何様だよ)』

「聞いているのか！
………もういい。
そんなに死にたいようだな。
ふっふっふ、喜べ下位悪魔よ。
この俺様が直々に殺してやろう。
ゆっくり、じわじわとなぁ……ヒヒッ」

『…………キモッ』

「あ”ぁ”？」

『気持ち悪いと言ったんだ』

「なっんだと！？
この俺様に向かって気持ち悪いだと！？」

『後、さっきから全部言ってることむちゃくちゃ。
頭いかれてるんじゃないの』

「きっ様ァァ！」

『私の視界にその汚い面を晒さないで。
［剥離者(キリサクモノ)］』


試しに、［剥離者(キリサクモノ)］と［判定者(キメルモノ)］を［巡回者(メグルモノ)］に連携させたら前よりも使いやすくなった。

脳内で［自己理解］を展開して、使用するを選ぶだけで簡単に使えた。

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