07 路地裏 ページ8
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「そうだったんですね」
『いつもありがとね敦君』
勤め先での話を聞きながら後で治には説教だなと今日の予定を組み替えていた。
少年の方が敦君、少女の方が鏡花ちゃんというらしい。
『逢引かぁ・・・良いね!』
「逢引!?」
あ、反応が初心だ。ピュアだ。癒しだ。
私ってこんなキャラだったかなと思いつつ心が洗われる気分だった。
何せ私は数年間裏社会で働いていたもので。
此れでも結構上の方だったんだよ?
ま、内緒だけど。あ、治は知ってるけどね。
頬を染めておろおろしているのを見ると嗚呼、照れてる時の私はさぞかし滑稽なんだろうなと思った。
暫く話しながら歩いて居ると治が寄りたい処があると云って勤め先で合流する事になった。
『本当に可愛い子達だね』
「嗚呼、」
治の方を見ると何だかむすっとして不機嫌な様に見える。
『なに?ヤキモチ妬いたの?』
「悪いかい?」
冗談で云ったのに本当にヤキモチを焼いていたとなると何だか嬉しくて
自然と頬が緩む。
「・・・此方来て」
『っえ』
大通りを二人で手を繋いで歩いて居たのに、突然入ったのは薄暗い路地。
結構入り組んでいて人も全くいない。
近道だろうかと引っ張られるようについて行くとおもむろに立ち止まって私を壁に押し付けた。
左手で私の右肩を掴んで右手は壁に置く。
「気に食わない」
公共の場と云えど此処は路地で、人はいない二人きりの空間。
「ねぇ、Aは私のモノだよね?私もAのモノだと云うように」
『そうだけど』
「好き。本当は誰の目にも触れない処に置いておきたい。ずっと私の腕の中に
閉じ込めて私無しでは生きられない身体にしたい。」
一寸ヤンデレチックだけど其れは愛と云う事で・・・。
「・・・私って意外と独占欲強いのだね」
『まぁ、そうね。』
意外とと云うか普通に強いね。
「あとで敦君達にあったらまた私の方っておく?」
何かその云い方狡い。とっても狡い。
なんて答えて良いか判らないもん。正解が分からないからね・・・。
『ごめんって』
「やぁだ。赦さない」
そう云うと同時に治は耳を甘�筋みした。
『っひゃ』
ブルブルっと方が震えて変な感覚に襲われる。
「あ、耳が弱いんだ」
『っや、弱くない』
耳の裏を固くした舌でなぞられると泣きそうな位ゾワゾワしてカクって膝から力が抜けた。
「先刻の私を放っておいた罰。家に帰ってたっぷりお仕置きするから。」
そういって治は唇を重ねた。
動作の一つ一つに色気が含まれてるって狡い。
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琴 - 太宰さん最推しでもーう頭パンクしそう (9月17日 12時) (レス) @page18 id: b1f1cb87b1 (このIDを非表示/違反報告)
もやし - 最高です………………えってぃちゅき…………… (2023年1月15日 16時) (レス) @page22 id: ebeddd0fcc (このIDを非表示/違反報告)
かみん - 太宰さん大好きなので、とっても嬉しいです!お話もとても面白く、引き込まれました! (2022年8月27日 16時) (レス) @page13 id: 3d19007a19 (このIDを非表示/違反報告)
月瀬ゆうめ(プロフ) - keyさん» keyさんありがとうございます!コメント頂けて嬉しいです♪ (2021年11月4日 23時) (レス) id: 4a5482ed8b (このIDを非表示/違反報告)
月瀬ゆうめ(プロフ) - かぷあさん» ありがとうございます!キュンだなんて!太宰さんへの愛が深まったって事ですね?!笑 楽しんで頂けて嬉しいです♪ (2021年11月4日 23時) (レス) id: 4a5482ed8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月瀬ゆうめ | 作成日時:2019年2月22日 21時