ゝ ページ27
屋上にたどり着くと、Aは街を見下ろした。
異能にかかった人達が、無差別に周囲の人を襲っている。公園が荒れていたり、火が上がっているところがあったりする。
「異能力 『炎ノ蝶』」
数十回匹の赤い蝶が散らばって、陣地の外側に火をつけた。中也さんたちに向かってくる人達は、Aの張った炎のバリケードを乗り越える際に火傷をおって動きが鈍くなる。
Aの異能力は少人数で戦う近距離戦よりは、こういう時の方が役に立つのかも知れない。
できるだけ使いたくなかったが、仕方がない。
この厄災を封じ込められるのは太宰さんしかいない。この炎は彼にも見えているだろうか。
ふとAが夕暮れの空を見上げると、パラシュートが降りてくるのが見えた。
「敦くん……?」
さらに上には、
何のために?――この街に降りるのはQの異能に対抗するためだ。
ではなぜわざわざ白鯨から飛び降りる必要があったか――言うまでもなくQの異能を止めるために必要だからだ
Qの呪いを解くために何が必要か――太宰さんが人形に触れることだ。即ち彼は人形を太宰さんに届けようとしているのだ
何故白鯨から人形を届ける必要がある?――Qと人形が
Qと人形が
仮にそうでないにせよ、被害をこれ以上広げないためには彼の邪魔をするのは得策ではない。かと言って無駄に手助けをするのは独断行動になってしまうので、ここは見なかったことにするのが良いだろうとAは判断し、見守ることにした。
64人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さなえ@Love伊織(プロフ) - 百合姫さん» ありがとうございます。行間、ですね。参考になります!もう少し開けてみようと思いました。なにより読んでくださってありがとうございました! (2017年5月24日 0時) (レス) id: c77dc7fe4b (このIDを非表示/違反報告)
百合姫(プロフ) - たいです。勿論、高評価させて頂きました。長文、三つ前のコメントの誤字、失礼致しました。最後になりますが、さなえ@Love伊織様。イベントに参加して頂き有難う御座いました。此れからも、他の作品の更新など頑張って下さい。応援しています。 (2017年5月23日 1時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)
百合姫(プロフ) - ありませんが、横書きの場合文が詰まっていると辿るのが少し難しいと感じたので。と、云っても此の書き方で行く、とさなえ@Love伊織様が決めていらっしゃるのでしたら、其れでも全く問題無いと思います。小説の書き方に沿った、素晴らしい物でした。私も見習い (2017年5月23日 1時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)
百合姫(プロフ) - 文の間に改行を設けてはいかがでしょうか。一話を一つに纏める、ということでしたら文字数の影響もあるとは思いますが、見たところ其のような形式で書かれていないようなので、余裕を持って間を空けても良いと思います。勿論、書籍の様な縦書きの物なら空白は必要 (2017年5月23日 1時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)
百合姫(プロフ) - 素晴らしいと感じました。占いツクールではあまり見ない、硬い?文章ではないありましたが其れも魅力の一つだと思います。話の流れ、文の構成共に普段から小説を読み慣れている方には、よく合う物だと感じました。僭越ながら、アドバイスをさせて頂くと台詞と (2017年5月23日 1時) (レス) id: f05eea04c6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さなえ@Love伊織 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/sanaeEs/
作成日時:2016年12月21日 8時