捜査会議前のお約束 ページ2
それは黒づくめの組織と決着がついた後のこと。
組織壊滅の為に日本警察とFBIは共同戦線を張っていた。
今も組織の残党を狩るために日本警察とFBIは協力関係にある為、度々捜査会議が開かれている。
ちょうど今日はその日に当たる。
*
*
『あのー、降谷サン?』
「なんだ?」
『この紙くずの山は何でしょうか』
「仕事の資料だが」
私には降谷零という上司がいる。
それはそれはとても優秀な公安警察の中でも特に優秀なので、つい最近まで組織に潜入していたらしく私はしばらく顔を合わせずに済んでいた。
このしばらくというのは、警察学校時代の同期ということもあって毎日あやつの顔を見ていたからである。
成績トップの彼と関わることなんてないと踏んでいた私が、なぜ彼と接点を持ってしまったか。
その答えは、私の特技にあった。
総合成績は降谷に比べれば至って普通の私が唯一得意としていたのが、拳銃の射的能力だ。
彼とはトップを争っていた。
しかし、これだけは私の右に出るものはいなかった。
「降谷さーん!もうすぐ会議始まりますよー」
「あぁ、すまない。今行く」
どうやら会議の時間はまもなくのようだ。
『…ねぇ』
「あとは頼んだぞA」
『ちょっと!待ちなさいよ!』
急いでいるたのかそれとも私の機嫌を読み取ったのか慌てて駆けて行く。
まただ。
またやられた…。
毎回、捜査会議がある度に絶妙なタイミングで仕事を持って来て私を一向に会議に参加させてくれない。
お前は足手まといだから来るなってやつか?
それだったら悪かったわね。
確かに私には降谷みたいな頭脳はないけれど、公安警察に所属する者として参加する権利ぐらいはあるはずだ。
なのに、あの男と来たら毎回毎回参加させてくれないとは…!
『はぁ…ダメだわ』
むしゃくしゃするのを切り替えようと席を立つ。
多分、糖分が足りてないのよ。
だからこんなにイライラするんだ。
コツコツと履きなれたヒールをいつもより余計に鳴らして自販機に急ぐ。
すれ違いざまに何人かになんだコイツみたいな目で見られたが、構うことは無い。
私の怒りを鎮められるのはあの甘い甘いココアのみ。
ツカツカとどす黒いオーラのまといながら突き進む私に声をかける人なんているわけ…
「そこのキミ。少し聞きたいことがあるんだが時間はいいか?」
いたわ。
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明里香(プロフ) - 空回りの話、誤字がありました。「お箱だろ」ではなく、「十八番だろ」です。 (2021年2月22日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 夢主が降谷君の事を勘違いするシーン、面白かったです^_^降谷君、策士だなぁと感じました!続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年12月9日 15時) (レス) id: fb97b4034b (このIDを非表示/違反報告)
星香(プロフ) - 坂竹会長さん» ありがとうございます(o^^o)はい!コナンの夢小説に限らずですがたくさん素敵な作品があると思います。私の作品もその1つになれたらなぁー…と笑更新地道にやっていきます!吐血大丈夫ですか?! (2019年7月25日 13時) (レス) id: 3c957dd699 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 面白いです!久々にコナンの夢小説見に来たのですが、やっぱ燃えますね♪((更新頑張ってください!! 失礼しましゴホッ_ー¶#_スミマセン、トケツシマシタ (2019年7月24日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
星香(プロフ) - あかりさん» あかりさんありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月19日 15時) (レス) id: 3c957dd699 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星香 | 作成日時:2019年7月8日 20時