ROAD ─僕らが進む道─

限界を ページ20

山田side



俺が稽古のリハで楽屋入りをしたのは、前の仕事が終わって、一番最後だった。


山田｢おはよー。｣


薮｢おー、山田。おはよ。お疲れー。｣


山田｢うん。…A？｣


薮｢…うん。ちょっと寝せて、って言ってたから寝せてるんだけど、まぁ90パー熱あるな。｣


山田｢うん、ぽいね。しんどそう。元々そんなに身体強くないから、心配だね…。｣


薮｢まぁ、俺らが支えてやろーぜ。山田は体調平気？忙しいから大変だと思うけど、無理すんなよ。｣


山田｢俺は大丈夫だよ。｣


薮｢そう？あんま顔色よくないけどね。なんかあったらちゃんと言えよ？隠し事は禁止です！｣


山田｢それ、Aに言ってよ笑｣


薮｢あは、それもそうだな笑｣


薮くんはすごい。どんな時だってメンバーを見てる。


俺は、そんなことは出来なくても、せめてこいつだけは。


ちゃんと支えてやりたい。


ソファで苦しそうに眠るAを見ながら、そう、思ったんだ────

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