愛カギ

胸の鼓動 宏光side ページ11

どのくらい待っていたのかな？
たぶん１時間ちょい位だったと思う。


撮影待ちや移動中の１時間は過酷で長いように感じるけど君を待っている１時間はなんだかあっと言うまで、


まずなんて言おうか？とか名前聞かないと。とか緊張でドキドキして飽きなかった。


そして走ってきて
僕を見るなり何故か怒られ…
｢入ってれば良かったのに｣とかツッコミ所満載の発言をしながらドアを開ける君が面白くて


考えていた言葉も言わずにｸｽｸｽ笑いながら部屋にお邪魔した。


なんだか不思議な眠くなる香りの落ち着く君の部屋２度目。


A｢今、お茶いれますね？
結構待ちましたか？

あっ、夕飯って食べましたか？｣


自分の部屋みたいに朝寝ていたソファーに腰掛けた俺に忙しそうにﾊﾟﾀﾊﾟﾀと走り回る彼女がなんだか微笑ましい。


宏光｢ちょ、落ち着いてｗ｣


A｢へっ？｣


でも名前聞かなきゃ。
キッチンに入ってそっと君の肩に手をかけソファーに座らせた

宏光｢ちょっとまず座って？｣


A｢いや、でも。｣


自分で座らせたのに意外に近い距離にさっきの緊張とは違う胸の鼓動がした。


…いかんいかん名前聞かなきゃ


宏光｢あの…名前聞かなきゃ。
うん、自己紹介しよ？
まず俺ね、北山宏光って言います。｣


A｢あっ。そっか自己紹介してませんでしたね、ごめんなさい。
私は(人1)って言います。｣


　

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