話すのが苦手な妻を夫は溺愛してるようで【ヒプノシスマイク】

リク＊妻の家出 ページ49

＊簓





きっかけは日々のお互いの疲れからやった



俺は仕事や人間関係…



Aは………




Aが家で頑張って働いて、家事をして…



自分の好きなことを差し置いて家事全てをしている



そりゃストレスも溜まるはず



にも関わらず、俺はそんなこと知らんかった



いや、知ろうとせず、当たり前やと思ってた



簓「Aはええよな、家のことだけして」




地雷を踏んだ、Aは持ってたお皿を落として



涙を溜めて俺を睨んだ



そこで謝ればよかったのに、苛立って追い討ちをかけた



簓「なに？また泣くんや、そうやって泣けばまた俺から謝るとでも思っとるん？？」



吐き捨てるような言葉




Aの目から次から次へと涙が落ちる



その瞬間我に返った



ごめん、と言う前にAが言った




A「…っさ！さ、さら！！！キライ！！」




大きい声で、まるで嘆くように言われた




そして、今にあたる…外、時間は23時半




なんで外におるかって？Aが家出したから




嫌いって言われた後玄関に走り去ってもうた



ハッと気づいたらもうAは目の前におらんかった




最悪や、最低最悪な男や…



大事にするとか言っておきながらなんちゅうことを…




とりあえず今はAを探すことだけに集中しとかな



多分勢いで裸足で出て行ったはずや



足、怪我してへんかな…



とりあえず、いそうな場所全部探していく



二人で行った公園、カフェ、近くのデパート



ラインも無視され続けられる



こんな時間にあんな可愛い子歩いてたら危ないで…




ふと、頭の隅である記憶を思い出した




Aが言ってた、辛い時は海を見ると




近くの海が見える堤防に歩いていく




見えた彼女の後ろ姿は、酷く寂しく冷たい




静かに、海の静かな音のように呼ぶ





簓「A」




震えた体がこちらに向く




抱きしめてやりたい、強く強く離さないように



でも今はできない、彼女を傷つけたから



ボロボロとAの目から涙がこぼれ落ちる




A「さ、さら、ぁ……ご、ごめぇ…」




ごめんね、そう言われる前にAの体を


強く抱きしめた




あー、無理、涙でそう、自分がムカつくのと

Aが優しすぎるのと



簓「ちゃう、ちゃう、Aはなんも悪くない
俺が悪かった、ごめんなぁ…ごめんなぁ、A」



胸の中に収めた彼女は安堵したかのように今度は泣いた



俺も泣いてたとかはまた別の話で…

リク＊おまけ→←ぎゃぁあ！！！

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