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「どーぞどーぞ、ご勝手にどーぞ!」
「うん、だからAにもいつも通り接することにした」
一瞬、動きが静止して、途端にぶるぶる震えるようにして、首を振った。
「いやいや、待って?やめて?それだけは、やめて???」
「ご勝手にどーぞ、つっただろ」
「いや、これとそれと別じゃん!」
「別じゃない。俺は正直に生きるって決めたんだ。よし、パン買いに行こ」
「ちょっ……」
何かを言われる前に、そのまま走り去った。
よし、言った…!言ったぞ。これで、今までの俺たち戻れるのかな。
もしも、前みたいなことになったら、って思った俺だって怖い。
でも、もう昔のひょろいままの俺じゃない。Aのこと、絶対に守ってみせるって決めたんだ。
コロッケパンと焼きそばパン、ついでにおばちゃんに勧められたチョコクロも買っちゃったら、飲み物買うお金が無くなった。
あーあ。仕方ないから、Aにもう100円借りよう。
だらだらとE組まで戻って、また教室の入口で声を掛けようかと思ったら、知った声が大きく聞こえてきて足を止めた。
「冴島A!彼氏作ります!!」
…っは?彼氏?
咄嗟に入口から離れて、隠れるようにして廊下の壁に背を付けた。
…どうゆこと?
彼氏作るって……
高鳴る胸を抑えつつ、そぉっと教室の中のAを覗き見しながら聞き耳を立ててると、色んな人に変な目で見られてるのに気が付いた。
滅多にE組来ないから、何してんだって思われてるんだ。
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作者名:七子 | 作成日時:2017年12月17日 12時