6 ページ6
「俺たちってさぁ、一番合うと思わない?お互いのこと、知り尽くしてんじゃん」
耳元に、ひそっと掠れ声が吐息と共に吹きかけられた瞬間。
背筋かゾクッとして、全身ビリビリと電流が走ったみたいになった。
ヤダ、やめてよ。って思っても声が出ない。
「試してみる?」
ベッドが軋む音が耳について、心臓が急速に動き出した。
や、や、や、や、やめてくれ。
やめてくんないと、私………。
「ひゃっひゃっひゃっ!なぁーんちゃっ……て、え?」
覗き込んできたまあるい目が、更に大きく見開いた。
理由は、私がとんでもない顔してるから。
自覚症状がある。
動悸が激しくて、手と唇が震えて。
こんなに顔が熱いってことは、赤面半端ないと思う。
「さいっ…てー…」
込み上げてくるものを何とか抑えようと堪えたけど、制御不能だった。
ぶわっと出てきた涙で視界が揺れて、すぐにダムが崩壊した。
あーあ……。
「待て、A。お前…」
「黙りやがれ、クソ森」
「クソ…もり」
「出てけバカ」
「ちょ、A…」
泣きながら腕をぐいっと引っ張って、無理矢理ベッドから引きずり下ろした。
好きだけど、嫌い。顔も見たくない。一刻も早くこの場から居なくなって欲しい。
「A、ごめんって」
「うっさい。消えて」
滝のように流れ出る涙を俯いて隠しながら、裕太を部屋から追い出そうと背中を押すけどびくともしない。
なんだこの岩みたいなの。全然動かないじゃん…。
870人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七子[ななこ](プロフ) - ちゃんたまさんっ、コメントありがとうございます!キュンキュンしてくれてますかー?!玉ちゃんは何考えてるか分からない感じにしてるので、やきもきしてください♪*゚これかも頑張ります! (2017年9月20日 13時) (レス) id: 77f7625ffe (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんたま(プロフ) - 更新いつも楽しみにしています!久しぶりに甘酸っぱいような…ほろ苦い様なお話にキュンキュンしています。主人公ちゃん頑張れ〜〜って応援しています!裕太くんの気持ち気になりますね… (2017年9月20日 10時) (レス) id: 97dc92da5c (このIDを非表示/違反報告)
七子[ななこ](プロフ) - 桜さん» 桜さんっ、コメントありがとうございます!結構無理して学生生活のことを思い出してますが…笑。おかしい所あったら教えて下さい(^ω^)これからも宜しくお願いします○┓ (2017年9月18日 11時) (レス) id: 77f7625ffe (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - コメント失礼します♪♪七子さんのお話大好きです(*^^*)応援しています(*^^*) (2017年9月18日 11時) (レス) id: 54b9345723 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:七子 | 作成日時:2017年9月14日 22時