今日、幼馴染みやめます 。【Yuta.T】

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「渉、言っちゃっていい？」




頭の中がハテナだらけになってると、太輔君がニヤニヤしながら横尾先輩に言った。




「太輔…黙れ」




「んふふふ〜。A、なんか歌おうか？！」




横尾先輩が太輔君を睨み付けて、そんな二人を見ながらさやが含み笑いをする。なんだか変な空気。私だけ部外者？




「ん、歌う歌う」




取り敢えず、私が分かりそうなやつをさやが適当に入れてくれる間に、自分のドリンクを注文。うーん、ジンジャーエールにしよ。

ソファに座り直して横尾先輩の様子を横目で伺うと、ひたすらスマホを弄ってて、ひたすらコーラとポテトを喰らってる。

太輔君は、次何入れよっかなぁと首を捻ってて。そんな太輔君に、さやがくっつきながらリクエストしたりして。
あー今日もラブラブ。鬱になりそ。




「横尾先輩、曲入れませんか？」




近くにあったタッチ式リモコンを横尾先輩に渡すと、掌でぐいっと戻された。
え？って思った私の目の前に、ポテトをひらひらされる。




「はい、どうぞ」




そう言われて反射的に口を開いたら、ポイッとポテトを投げ入れられた。




「あ、ありがとうごさいます…」




「俺歌わないから、気ぃ使わなくていーよ」




「そう……なんですか？」




「うん、大丈夫」




不機嫌、ではない。ポテトも食べさせてくれたし。
でも、なんだかオーラがピリッとしてるのは気のせいなのかな。

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