今日、幼馴染みやめます 。【Yuta.T】

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「…もうさ、やめようかと思って」




笑ってたかと思ったら、スッと笑顔が消えて、真面目な声と表情を作った。
えっ、なになに。こっちまで顔が強ばる。




「やめるって何を？」




「全部。俺、自分に正直に生きる！」




「…はぁぁあ？何自分に酔っちゃってんの？」




「逆だよ、逆。今まで自分に酔ってたわ。なんか最近すっごい疲れてたって言うか……意識してたわけじゃないけど、学校でカッコつけてたんだなぁって」




あー、はいはい。意識してなかったって、自覚症状無かったの？あれで？
爽やかーな玉森王子を見る度に、ワタシは吐き気を催してたのに？
すげー。ある意味すげーよ、玉森王子。




「うそつけうそつけ！意識してないわけないじゃん。モロだよモロ。俺ってモッテモテーひゃっほーい！って小躍りしてただろ毎日」




「してねーわ(笑)モッテモテーは思ってたけど」




「ほらな！調子乗ってるわー。やだやだ」




「うん、調子乗ってた。でももうやめるから」




チラッと横目で裕太を見たら、吹っ切れたようなスッキリした顔。お風呂上がりかよ。




「どーぞどーぞ、ご勝手にどーぞ！」




「うん、だからAにもいつも通り接することにした」




…は？




「いやいや、待って？やめて？それだけは、やめて？？？」




「ご勝手にどーぞ、つっただろ」




「いや、これとそれと別じゃん！」




「別じゃない。俺は正直に生きるって決めたんだ。よし、パン買いに行こ」




「ちょっ……」




言いたい事を言うただけ言って、じゃ！って走り去って行った。
いや、待て。いつも通りに接する？マジで言ってんの？？やだよ、蘇る悪夢…。

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