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Kazuma side
｢あぁ〜、疲れたなぁ〜。｣
わざわざ玄関まで行ってから、ぐいと伸びをしつつだるそうにリビングへと入ってくる陸さん。一瞬何やってんのか分かんなくてぽかんとしてしまったけど、すぐにやり直しが何なのか分かって思わず笑いがこぼれる。
｢ふは、そーゆー事な。...おかえりなさいっ、陸さん。｣
｢ｯおっと。んふ、ただいま、壱馬。｣
きっと疲れてるだろうに、俺のワガママを叶えるためだけに、こんな茶番を躊躇いなくやってくれる彼が堪らなく愛おしくて。夜中だって事もすっかり忘れて、ぱたぱたと足音を立てて勢いよく飛びついた。しかも、俺だって立派な成人男性だというのに、少し体勢を崩しただけで軽々と抱き上げられてしまうのだから、胸がきゅうと音をたてないわけがない。
｢壱馬からきてくれるなんて珍しい。そんなに寂しかったんだ？｣
｢さみしかった、けど、今はへーき。｣
｢そっか。今の仕事が終わったらちょっとだけゆっくりできるみたいだから、どっか出かけよっか。それとも、家でいちゃいちゃする？｣
｢...どっちもは、あかん？｣
｢んふふ、もちろんいーよ。｣
逞しい腕に抱えられたままベッドへ戻ると、温かく大きな手でゆっくりと頭を撫でられ、段々と瞼が閉じていく。陸さんに会ったらこれを話そう、あれを話そうと色々考えていたはずなのに、出てくるのは辛うじてひらがなに聞こえる何か。
｢もう眠たいんでしょ。寝な。｣
｢ん...ゃ、まだ、りくさんとしゃべる...。｣
｢もー、そんな可愛いこと言ってくれるのは嬉しいけど、早く寝ないと明日しんどいよ？壱馬がしんどくなっちゃうのはやだなぁ。あとでたくさん聞いてあげるから、今はおやすみ。｣
とうとうほとんど開かなくなってしまった瞼に優しい温もりを感じて、頬が緩む。きっと他には見せられないほどだらしない顔をしているはずなのに、可愛いなぁと小さく聞こえた甘い一言でどうでもよくなった。
｢りくさん、｣
｢なぁに。｣
｢んふ、...だいすき、｣
｢っふふ。俺も大好きだよ。おやすみ、良い夢を。｣
終わり
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にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
