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Kenta side
｢ね、チョコちょーだい。｣
｢あー、すまん、食った。｣
｢は？嘘、まじで？俺それを楽しみに仕事頑張ってきたのに...。｣
食っただなんてとんでもない事言ってるけど絶対嘘。嘘だってバレバレだけど、面白いから茶番に付き合ってあげることにする。ガッカリ感を出すために項垂れてため息までつけば、本気にするとは思ってなかったんだろう。隣であわあわと慌て始めて。
｢ちょ、え、嘘、嘘だから。食ってねえから。｣
｢ほんと？｣
｢本当。ほら、これじゃろ。...何、そんな欲しかったわけ？｣
｢当たり前でしょ。好きな人から貰えるって最高じゃん。｣
そう言いながら受け取ると、そっと後頭部に手を回し、ありがとと額に小さくキスを贈る。あ、真っ赤になった。可愛い。
｢なっ、なに、今日、変...！｣
｢ちょっと、さっきからひどくない？別に良いでしょ、俺は今甘やかしたい気分なの〜。ほら、おいで彰吾。｣
額を押さえながら、仰け反るように離れていかれてちょっとショックなんですけど。むうと口を尖らせ、腕を広げてまるでチョコレートのように甘く名前を呼べば、彼の中でツンとデレが入れ替わる。
｢んふふ、可愛いねぇ。｣
｢っ、もう、それええから...。｣
もぞもぞと恥ずかしそうに近づいてきた彰吾を抱き寄せれば、こてんと肩に頭が預けられて。こんな素直に甘えてくれるのは珍しいから、つい口から出てしまった。でも事実だからいいよね。
｢あ、そうだ。俺もチョコレート買ったんだけど食う？｣
｢ん、食う。｣
｢じゃあ、彰吾がくれたのも開けちゃお。｣
鞄から自分で買ったチョコレートを出し、包装を剥がして彰吾に差し出す。そして貰ったチョコレートも。
｢なぁこれ、俺が好きなとこの、｣
｢そー、コンビニ行ったらあってさ、つい買っちゃった。｣
｢お前食わねーやつじゃん。｣
｢うん。でも彰吾のためのだから、俺はいーの。ていうか、それならこれもじゃん？｣
手に持ってたチョコレートを軽く振って顔を覗きこめば、しれっと視線を逸らされた。ほんと...、お互い、相手しか食べないやつ買ってるとか、どれだけ似たもん同士なんだか。
｢ま、それが俺ららしいけどね。｣
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にのみい(プロフ) - いつもお話楽しみにしていますーー！スリボで陸さん受けが読みたいですー！！ちなみになんですけどTwitterは浮上しないのでしょうか？🥺不快に感じてしまったらすみません💦 (2022年2月13日 20時) (
レス) id: 337b13da5d (このIDを非表示/違反報告)
彩美 - 陸さん出てるの嬉しいー！かずりく好きなので読めると嬉しいです。 (2021年4月9日 12時) (レス) id: 29e05ea114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shion | 作成日時：2021年3月1日 20時
