太宰さんマジで仕事してくんねぇかな。と思った今日この頃。

そういうものな訳ないよね。 ページ16

「犯人だとしても流石に認めないだろうし危険なんじゃ、」



勢い込んで云った敦君に、賢治君は輝かしい顔で笑った。



「心を込めて訊けば答えてくれますよ。そういうものです」

「そ……。そういうものなんだ！」

『ぶはッ！』



そういうものな訳あるかー！答えてくれる訳ないだろ、莫迦！











「あァん!?」

「皆さんが爆弾を造って車を高跳び(ハイジャンプ)させたんですか？」



堂々と訊く賢治君。敦君は、並んでいる私の後ろで涙目になって震えている。なあだから、私女子なんだけど。



「くそ面白え、貴様ら警察か？」

「いえいえ、街のしがない探偵屋さんですよ」



振り向くと、今度は蹲って耳を塞いでいる敦君。おいいい！どんだけ君怖がりなんだよ！



「……へえ、いい鎖ですね。牛を牽引する時の為に持ち歩いてるんですね？」

「触んな！」

『はいー賢治君止め給え！人の物勝手に触らない！』



慌てて賢治君を引き剥がす。止めろ！態度には出してないけど結構怖いんだよ！止めて！



「何が狙いだ」

「いやあ、皆さんが犯人かどうか、教えてもらいたいんですよ」



賢治君が云うと、辺りには失笑が広がった。……嫌な空気だ。



「……。そんな話は知らねえ」

「そうですか！それは失礼しました。ご協力ありがとうございます」

「は？」

『ッ……！』



私は必死に表情筋を保った。笑ったら殺されると思え。めっちゃ面白いけど！

……めっちゃ面白いけど！



「じゃあ、僕たちはこれで。いやあー、良かった良かった」

『くっ……くくっ、ひい……！』

「ちょ、ちょっと、」



外に出た事で、もう全然堪え切れていなかった私の笑いが爆発した。やべぇ、面白過ぎか！



「どう考えても嘘でしょ！あいつらが犯人だよ！例えば敵対組織を攻撃する為に、爆弾で始末したとか……」

「でも知らないって云ってましたよ？」

『そッ、そうだよ、敦君……！ぶはッ、』



振り向いて云った賢治君に、私も便乗する。



「云ってたけども……」



ちょっと困ったように云う敦君に、賢治君は笑って云った。



「牛でも人でも村でも都会でも、素直に気持ちを話せば通じ合えるものです。僕はこの遣り方で失敗したことがありません」

「そ……それもそうだね！」

『ぶはッ！だッ、ちょッ……！』



そんな訳あるかァァあああ！！

皆さんギルドレ読んでる!?朝霧さんの！めちゃ面白いよ！→←皆、番外編も続編出たからねー！良かったら見てみてねー！

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