おいおい初っ端から巻き戻ってるぜ ページ1
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「さっきから煩い」
『グッハ』
鏡花ちゃんが云い放った言葉は私に見事にクリティカルヒットした。あっヤバい目から汗が。
『あ…………じゃあ……帰ります……』
「……」
鏡花ちゃんは元の位置に戻り、また動かなくなった。
私は暫くうーとかあーとか云ってうろちょろしていた。
『じゃ、じゃあ!人生の先輩として、一つ教えてあげるよ!』
これ以上話しかけても無駄だと思うけど、いやちょっと云っておきたかったんだよ!
『君の人生はまだまだ続く。世界を見限っちゃ駄目だよ。自分がやりたい事を沢山やりな』
「……如何して?」
『ん?』
真逆返答されると思ってなかったので、私は訊き返した。
「如何してそんな事を云うの?」
『んー……君が、やりたい事をやれてなさそうだったから?』
「……」
鏡花ちゃんはそのまま黙り込み、私が何を云っても返答する事はなかった。
__ちょっと待て、客観的に考えたら私凄く変人じやないか?ヤバい奴じゃないか?
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私が云うと、鏡花ちゃんはゆっくりと口を開いた。
「……私は鏡花。あなたと同じ孤児」
あれ、私さりげなく無視されてない?
「好きなものは兎と豆腐。嫌いなものは犬と雷。マフィアに拾われて、六ヶ月で35人殺した」
「……!」
携帯電話からの無情な声が響く。
《爆弾を守れ。邪魔者は殺せ》
『……うん、後でやつがれ君ぶん殴っとこ』
敦君の体に、夜叉白雪の刀が刺さった。
鏡花ちゃんがコツコツと敦君に近づく。
「……止めないの?」
『っほぁ!?』
いきなり話しかけられたので、私は素っ頓狂な声を上げた。あっクソ恥ずい。
『えっ、あっ、いや__だって鏡花ちゃん、敦君の事殺したいの?』
「……如何云う意味?」
『いやそのまんまなんすけど』
鏡花ちゃんはコテンと首を傾げた。あっ超可愛い。
「邪魔者は殺す。そう云われた」
『いやだから、云われただけじゃん。別に鏡花ちゃんが殺したいっつー訳じゃないじゃん。__まあ、本当に敦君の事を殺したいならどうぞ』
私余裕で死ぬから。鏡花ちゃんとバトってみ?私瞬殺されるぜ。
「……」
鏡花ちゃんの目に迷いが浮かんだ。それでも彼女は歩くのを止めなかった。
敦君が此方を見た。そして、何かに気付いたように目を見開いた。
『……それでこそ、敦君だ』
私はこっそりと呟いた。
敦君は大怪我をし乍らも、私達乗客の前に立ちはだかったのだ。
ええーちょっと待ってタイトル思いつかない……そして地味にシリアス……!→
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柳月俐蓮(プロフ) - ジイドと織田作生きてる!最高!ありがとうございます! (2023年2月17日 12時) (レス) @page21 id: ad2e4ffd8d (このIDを非表示/違反報告)
アオイ - 笑いすぎて死ぬかと思いました!才能がすごいですΣ(゚Д゚)私も学生(中)です。頑張ってください! (2020年5月21日 1時) (レス) id: 64807526c9 (このIDを非表示/違反報告)
まりも - いつも楽しく見させていただいてます! これからも頑張ってください! (2020年5月15日 23時) (レス) id: a99910d722 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界 - 鏡の国のアリスさん» えっと、鏡の国のアリスさんの作品の方で、コメントさせて頂きます。これちょっと色々説明したいので……済みません。 (2019年9月24日 19時) (レス) id: d483191461 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - すいません、これ母のケータイです。私、今情緒不安定で、、、すいません、宣伝、お願いしても、いいですか?勝手なのは承知なんですけど。お友だちにもなりたいです…!本っっ当に、すいません!でも、今けっこーヤバイんです。 (2019年9月24日 19時) (レス) id: d49f1732dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作成日時:2019年6月15日 15時