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269話 ページ23

若武君や上杉はレギュラーのポジションを保持していて、黒木君は準レギュラー。

黒木君に関しては休めてちょうどいいくらいに思っているでしょうけど。

そして今日はテレビ局と新聞社がサッカーチームに取材に来ている。

私は少し早めに理事長室に行き、ジャージを受け取ることになっている。

理事長室のドアを三回ノックする。

『理事長先生。桜田Aです』

「どうぞ」

『失礼します』

ドアが閉まる音に振り向いた理事長と監督は軽く目を見開いた。

「黒木?どうしたんだ」

二人で話し合った結果だ。

「実は事前にご報告しておきたいことがありまして」

「そうかい。とりあえず座りなさい」

応接ソファに私達は並んで座り、理事長と監督も向かいに座った。

「それで報告とは?」

「実は僕とこちらの桜田さんは、数ヵ月前からお付き合いをしています」

『後々のトラブルを避けるためにも、お二人には早めに報告をしておいた方がいいと思ったんです』

「そうなのか。君達なら公私は分けられるだろうし、こちらとしては特に言うことはないよ」

『はい、ありがとうございます』

「しかしなかなかにお似合いのふたりだね。じゃあ桜田さん、これに着替えておいてくれるかな」

『はい、では後程。失礼致します』

二人で廊下に出て少し息をつく。

『マネージャー止めろって言われるかと思ったわ』

「俺達なら大丈夫だよ。早く着替えておいで」

『ええ、じゃあまた後で』

その後、理事長応接室と繋がった隣の部屋で見ていたが、やはり取材には若武君が意気揚々と答えていた。

そして終盤になった時、理事長が口を開いた。

「実は今回の合宿を機会に、マネージャーを1人つけることになったのです」

「そうなんですね。マネージャーの選抜理由は?」

「その子はKZ高等部11人相手に1人で立ち向かい、6得点無失点で勝利したのです」

「凄いですね!マネージャーだけでなく指導面のサポートもできるということですか?」

「はい。紹介します。KZ中等部マネージャーに着任した、桜田Aさんです」

その声と共に、マネージャー用にデザインされたジャージを着た状態で応接室へと入る。

理事長の隣に立つとカメラのフラッシュが光った。

写真は苦手なんだけどね…。

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きょっちー(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとうございます!次はシンデレラです。私もKZのみんなと旅行したいものです。これからもお願いします! (2019年12月6日 7時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年12月5日 19時) (レス) id: 21a29bd71d (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - RiRさん» 返信遅くなってすみません!繰り返し読んでいただいているようで、本当にありがとうございます!駄作者のことまで気にかけていただいて…。これからも応援してもらえたら嬉しいです。 (2019年12月3日 16時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m気づいたら5周目ですww 応援しております。無理のない範囲で私に続きをお恵みください! (2019年12月1日 16時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 三毛猫さん» ありがとうございます!ただ今、新企画も企画中ですので、そちらも楽しみにしていただければ嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2019年12月1日 10時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょっちー | 作成日時:2019年11月30日 15時

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