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257話黒木side ページ11

「そう思うんだったら、これからは警察に行けないようなことに手を出さない方がいいんじゃない?」

俺が言うと吉野は深く頷いた。

「あいつは俺のただ1人のダチなんだ。あいつを失うかもしれないと思ったら、全世界を失うよりつらかった。もうヤバいことなんかする気になれない」

そうならよかったけど。

「じゃ、捜索開始だ」

上杉と共に立ち上がる。

「最初に俺達がここに来た時小梅さんは、多分山本と一緒にあの寝室にいたんだ。俺達が入ってきたのに気づいて自分の犯.行と山本の存在を隠すために咄嗟にカギをかけたんだろう」

俺の言葉に上杉がわずかに首を傾げた。

「だけど自分がおそった男を寝室に入れて、そこで何してたんだ。いったい何の為におそったんだよ。俺達がやられそうになった理由もわかんないし。小梅さんは変質者でこの家に来た誰にでもおそいかかるとか、か?」

「その辺りは不明だ。とにかく山本を捜そう」

そしてそこに桜田もいるはずだ。

ドアを開け外に踏みだす。

「2度目に来た時にはあの寝室にはいなかったんだから、俺達が帰った後どこかに移動させたんだ」

上杉は肩をすくめる。

「どこにだよ。家の中はもう全部見ただろ。いやしないよ」

「まだ見ていないところがある。屋上の物置と地下室だ」

まずは3人で屋上に登ったが、ドアを開ければ見渡せるほど狭く物も少ない。

人がいないことはすぐに確認できた。

2階に下りるとアーヤも出てきていた。

「じゃ地下室だ。さっき家の中を探った時、キッチンから地下室に下りる階段があるのを発見した。きっとそこだ」

俺が先に立ってキッチンに入り、あの切れ込みのところに片膝をつく。

先ほどと同じように開けると階段が現れる。

中は暗く何も見えない。

「上杉電気つけて。壁にあるだろ」

上杉が壁のパネルについているスイッチを押し始める。

キッチンの天井やブースの上や勝手口や、色々なところの電気がついたり消えたりした。

最後にようやくその穴のスイッチに辿り着く。

「つけるぞ」

青白い光が走り、俺達の目の前に照らしだされたのは地下に下りていく階段だった。

両側の壁はコンクリート造りで冷たい感じがする。

こんなところに桜田は閉じ込められているのか。

桜田にはもっと、それこそ明るいけど静かな月の光が似合うのに。

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きょっちー(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとうございます!次はシンデレラです。私もKZのみんなと旅行したいものです。これからもお願いします! (2019年12月6日 7時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年12月5日 19時) (レス) id: 21a29bd71d (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - RiRさん» 返信遅くなってすみません!繰り返し読んでいただいているようで、本当にありがとうございます!駄作者のことまで気にかけていただいて…。これからも応援してもらえたら嬉しいです。 (2019年12月3日 16時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m気づいたら5周目ですww 応援しております。無理のない範囲で私に続きをお恵みください! (2019年12月1日 16時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 三毛猫さん» ありがとうございます!ただ今、新企画も企画中ですので、そちらも楽しみにしていただければ嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2019年12月1日 10時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょっちー | 作成日時:2019年11月30日 15時

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