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251話黒木side ページ5

「すぐ救急車が来たとしても、受け入れ病院を探すのに30〜40分はかかる。それを待って病院に運んでも、今度は向こうで検査だ。間に合わなくなったらどうする。応急処置だけでいいから」

そう言いながら若武を抱き起こして聞く。

「おい若武先生、聞こえるか。小塚に任せていいよな」

若武はきつく目をつぶり身をよじりながら、かすかにう頷いた。

「よし、本人のオーケーが出たぞ。小塚、やってくれ」

若武を床に寝かすと小塚が息をのんで歩みより、若武の傍に跪く。

「若武だけがやられたってことはワッフルか」

テーブルに歩み寄りワッフルを1つ取りあげる。

桜田も同じようにされたのか?

いや、警戒心の強い桜田が出されたものを簡単に食べるはずない。

「俺、食わなくてよかった」

上杉がそう言いアーヤを見た。

「立花も食ってないよな」

アーヤも頷いた。

小塚も食べていなかったし、他のメンバーは大丈夫だ。

「アコニツムって何」

アーヤが聞いてきたので、横たわっている若武と傍にしやがみこんでいる小塚を見ながら答える。

「中国原産の毒.草だ。キンポウゲ科トリカブト属。毒の主成分はアコニチン、ヒパコニチンとかだったと思ったな。確か、根を使うんだ。詳しくは後で小塚に聞いてくれ」

しかし小梅さんは何故こんなことをしたのか。

「多分これで大丈夫だと思う」

そう言って小塚が立ち上がった時には、若武の呼吸も少し楽になっているように見えた。

「症状の緩和の早さから見て、摂取量がほんの僅かだったか、かなり加熱して毒を薄くしてあったかどちらかだ。そうでなかったらいくらアトロピンでもこんなに効かない」

「あんなに食って摂取量がわずかってことないだろ。お前のだって食ってたじゃん」

上杉がからかうように言うと、小塚は苦笑した。

「毒.性を弱くしたものがほんの少しだけ入ってたってことだよ。小梅さんには殺.意はなかったんだと思うな」

それなら尚更わからない。

「黒木、若武を静かな所に寝かせたいんだけど」

小塚に言われて、片手を上げて部屋を出る。

1階の寝室のベッドの掛けぶとんを、寝かせやすいよう捲り上げておく。

部屋に戻り、若武を抱え上げる。

「1階のあの寝室のベッドを整えてきたから」

皆が俺の後に続いて階段を下りながら、小塚がほっとしたように言った。

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きょっちー(プロフ) - ゆめさん» コメントありがとうございます!次はシンデレラです。私もKZのみんなと旅行したいものです。これからもお願いします! (2019年12月6日 7時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年12月5日 19時) (レス) id: 21a29bd71d (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - RiRさん» 返信遅くなってすみません!繰り返し読んでいただいているようで、本当にありがとうございます!駄作者のことまで気にかけていただいて…。これからも応援してもらえたら嬉しいです。 (2019年12月3日 16時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)
RiR - とっても素敵なお話をありがとうございますm(_ _)m気づいたら5周目ですww 応援しております。無理のない範囲で私に続きをお恵みください! (2019年12月1日 16時) (レス) id: 6882897af8 (このIDを非表示/違反報告)
きょっちー(プロフ) - 三毛猫さん» ありがとうございます!ただ今、新企画も企画中ですので、そちらも楽しみにしていただければ嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2019年12月1日 10時) (レス) id: 22142a784e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きょっちー | 作成日時:2019年11月30日 15時

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