今日の日はさようなら。また、会う日まで。 完結 *S.O*

今日の日はさようなら ページ10

もうこの世界には悔いはない。

やることはやってきた。


智「みんな…集まってくれ、て‥ありがとぅ…」

智「俺が…死んだら…、上から…2番目の、引き出しを、開けてね」

智「先生、抜いて…ください」

先生・嵐-智「え？」

智「管、外して…いいです」

嵐-智「…智くん、ダメだよ…。そんなの、イヤだ!!」

ごめんね。みんな…。

俺だって、みんなと離れたくないよ…。

でも、もう長くないから…。

みんな、笑ってよ。

翔「…わかった」

潤「は？翔さんなにいってんだよ!」

和「そうだよ!翔さんなにいってんのさ!」

雅「翔ちゃん、リーダー…」

翔「最後くらい、笑って送っておげよう」

嵐-山「…うん」

翔「お疲れ様…智くん」

雅「ゆっくり休んで!今度会うときは、あっちの世界でね？」

和「大野さん、地獄に落ちたら容赦しませんからね」

潤「今度、会うときはもう一度、笑顔で…」




先生「…よろしいですか？」

嵐-智「はい」


ゆっくりと、管が抜かれる感触があった、数日前のこと。






深い、暗い海の底で…浮いている俺…。

その表情は複雑で、儚い。

俺は、俺を抱きかかえ、海の表面まで…。

あ、れ？ほかのメンバーもいる…。

そっか。ここは俺がいるべき場所であって、いないべき場所か…。

…じゃぁ、“こっちの俺”はもう行くよ…。

さようなら、“あっちの俺”


最後に俺が聴いたのは、

メンバーと、俺の家族が泣いているような声。

最後に俺が見たのは、

メンバーと、俺の家族がニコニコ笑っている顔。

最後に俺が気付いたのは、

本当はもっと生きたいと思っていたこと。

だった。

また会う日まで→←大切にしよう

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