68話 ページ20
「頑張れーーー‼Aーーー‼‼」
ふと、応援の声が頭に届く。
目線を上げるとドンドンとガラスを叩いているの主様が写る。
「負けないで！
願いを叶える剣なんだから、 私の願い
叶えなさいよ！！！」
その言葉にドックンと心臓が波打った。
身体中の血が沸騰しそうくらい高まる。
…そうだ、私は呪いだけじゃない、願いを叶える剣として生まれたんだ。
呪いばかり気にして、何にも叶えていないのに
このまま負けるなんて出来ない。
私は刀を持ち直し 全神経を集中させた。
ここに私の全てをかける。
そう言って、地面を蹴った。
ーーー真剣必殺ーーーー
一瞬で間合いを詰めて
ズシャッと、 鶴丸を斬りつける。
「良いねぇ‥ 驚かせてもらったぜ。」
彼は刀装が剥がれて 中傷状態。
一撃で仕留めるつもりだったが、出来なかった。
心の中で舌打ちをする。
しかし、私に力はもうほとんど残っていない。
「 はぁ、はぁ‥。 くそ、 もう少しで」
もう膝から崩れ落ちそうだ。
唇を噛み、剣を地面に刺して なんとか立っている 私に 彼は勝利を確信したという顔で
向かって来た。
身体が…限界にきている。
身体は動かないくせに、頭だけはやけに回転が早かった。
斬られる直前‥ スローになったかのように ゆっくりとした空気の流れを感じる。
ふと、刀が迫る その光景が初陣の時と重なった。
確かあの時は 足を滑らせて
打刀が目の前に迫ったんだ。
だけど、 鶴丸さんが‥
そう、 いつも 出陣で危ない目にあった時に
守ってくれたり、私だけ重症になった時おぶってくれたのは
鶴丸さんだった‥。
色々教えてくれたのも彼だ。
かける言葉は厳しかったといえど
助けて貰ったのは事実。
そういえば私、彼に一度もお礼を告げてないかもしれない。
変に意地はって文句ばかりで
勝手に失望して諦めて…
他の刀剣にだってそうだ。散々迷惑かけたのに…私は何にも…。
これが終わったら
ちゃんと言わないといけないな。
剣を持つ手に力を込める。
「……つ…るまる…さん！」
私は来るであろう痛みにギュッと目を瞑った。
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華音(プロフ) - 初めまして、刀剣乱舞大好きで一通り読ませて頂きました♪泣いたり笑ったりとても楽しかったです。ただ所々ですが誤字脱字やヒロインの名前が変換されてない個所が全体的に多かったので^^;ご報告させて頂きますね。 (2022年1月15日 14時) (
レス) @page43 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - こだぬきさん» 本当にありがとうございます。以前のコメントもとても励みになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。 (2019年8月15日 9時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - 藍花さん» ありがとうございます。楽しんで頂けたのなら何よりです、 (2019年8月15日 8時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - anao10さん» そう言ってもらえて嬉しいです。私も鶴丸対決は書いてて楽しかったです。 新作も書きました、是非興味があれば読んでみて下さい。 (2019年8月15日 7時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます！その後の話はもう書いてあるので、また載せていこうと思います！ (2019年8月15日 7時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子メロンパン | 作成日時：2019年6月25日 18時
