34話 ページ36
あるお店の前を通り過ぎた時
タイミングよくちょうど店を出てきた人と
鉢合わせして
「うわっ！」
ドン と、ぶつかってしまった。
こちらは全力で走っていた為
思いっきり尻もちをつく。
「すまん大丈夫か？って君‥」
聞き覚えのある声に顔を上げる。
そこにはさっき叩いた顔と同じ顔が私を見つめていた。
この鶴丸はこの前出会った主様の先輩の刀剣だ。
「鶴丸‥さん‥」
そこで、自分が今泣いていたことに気づいて
慌てて目をこする。
「ちょ、ちょっと待て！ こするな跡になるから」
と、彼はしゃがんで私と目線を合わせて
こすっていた手を止めた。
「おーい鶴丸、どーした‥ あ、うん」
ちょうど先輩審神者様が店から出てきたが
状況をすぐさま察したような顔をする。
「主」
「うん、分かった。鶴丸、後から帰ってきなさい。護衛は前田がいるから」
とだけ言って、鶴丸さんと私をこの場に残して去っていった。
「よし、立てるか？」
と、手を差し出される。
「は、はい。ありがとうございます。」
手をお借りして立ち上がった。
「どこかでお茶でもしよう。時間はあるか？」
「えっと、 時間はありますがお金が‥」
「そこは気にするな！行くぞ！」
そう言って、近くのお店に 入ることになった。
ーー
「それで、何があったんだ？」
ストレートな質問に気まずくて目線下げる。
「この前、俺も失礼なことを言ったからな
言い出しにくいのは分かるが‥」
「違うんです。 あの時の貴方の言葉が全てなんです。 私はあの本丸に全く馴染めてません。」
「詳しく聞かせてくれるかい」
私は鍛刀されてから今までの経緯を説明し出した。
鶴丸は黙って聞いていてくれる。
「私も彼らを怒らせる事言ったんです。今さら和解も出来なくて。
歴史修正主義者と戦うために呼ばれたのに
こんな風に悩むなんて‥ 本当に情けないですね」
最後にそう言った私に彼は首を横に振った。
「いや、それは違うぞ。俺達は人の体を得たんだ。 物言わぬ刀だった頃とは違う、悩むことは当然だ。」
「‥そうですか」
気落ちした私の様子に鶴丸は頭をかいた。
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杏子メロンパン(プロフ) - ありがとうございます。そう言って貰えてとても嬉しいです。 (2019年6月22日 19時) (
レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の0 - やべぇ・・・・・・やべぇ←私の好みにドンピシャだぜぇ・・・・・！(*´∇｀*)更新ファイト！(*≧∀≦*) (2019年6月22日 18時) (レス) id: bc7da5b929 (このIDを非表示/違反報告)
アズマ - この物語の少しシリアスな感じが好きです！これから影ながら応援させていただきます！ (2019年6月22日 15時) (レス) id: 13ba803884 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - そらまるさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2019年6月22日 5時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
そらまる(プロフ) - 面白いです(^^)更新楽しみにしています(^^) (2019年6月22日 1時) (レス) id: 01606349cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子メロンパン | 作成日時：2019年6月20日 18時
