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24話 ページ26

本丸の仕事は当番制だ
馬当番、畑当番、洗濯当番など
毎日ローテーションされている。
この本丸は刀剣が多いかつ 私はずっと育成の為に出陣していた為 免除されていた。
しかし昨日ようやく 練度70を超えて
これからはローテーションしていくと言われたのだ。
あの出陣で多大なるご迷惑をかけた私だったが、未だに鶴丸さんにお礼を言えてなかった。鶴丸さんは部屋を空ける事が多く
言おうと部屋に向かうと大抵留守。
会うのはご飯の時くらいで
どうも気が引けて、先延ばしにしすぎてしまった。
その日は初めての食事当番で
メンバーは4人。
私と鶴丸さんと堀川さんと和泉守さんだ。
今日こそ言わなければと一人意気込んで調理場へ向かった。

「Aさんは料理したことないよね、なら野菜切ってくれる?」

堀川さんにナイフを渡されて台の上にドンと細長い茶色の枝みたいのを置かれ
つい凝視した。

「‥ これを食べるの?」

その言葉に和泉守さんは顔を歪める。

「はぁ? だから置いてんだろうが」
「こんな木の根っこを? この本丸はそこまで
経済的危機に陥っているの?」
「根っこじゃねぇ!これはゴボウだ!」
「‥ゴボウ。 初めて聞いたわ」

こんなものを食べるなんて‥と思いながら
スパンと切っていく

「ちょ、ちょっと待って!これは ささがきで」
「 ささがき? あぁ、殺しの方法かしら‥
料理までそれを適用するなんて物騒ね」
「違うよ! そうだ‥ この切り方も日本料理もAさん分からないんだ‥」

うなだれる堀川さんと和泉守さんに追い打ちをかけるかのように

「やっぱり、料理にも驚きが必要だよなぁ‥」
と、鍋に何かを入れようとする鶴丸さんを和泉守さんが慌てて止める

「やめろぉぉ! ちくしょう、なんでこんな戦力外の2振りと一緒なんだ! 」

鍋を鶴丸さんの手から奪った堀川さんが
私に渡す。

「と、とにかく! A さんは鍋に水を入れて‥ あと、鶴丸さんは‥」
「大船に乗ったつもりで任せろ!」

と、胸を張っているが 堀川さんがにっこりと笑って

「お皿出してください」
お世話係に戦力外通告をした。

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杏子メロンパン(プロフ) - ありがとうございます。そう言って貰えてとても嬉しいです。 (2019年6月22日 19時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の0 - やべぇ・・・・・・やべぇ←私の好みにドンピシャだぜぇ・・・・・!(*´∇`*)更新ファイト!(*≧∀≦*) (2019年6月22日 18時) (レス) id: bc7da5b929 (このIDを非表示/違反報告)
アズマ - この物語の少しシリアスな感じが好きです!これから影ながら応援させていただきます! (2019年6月22日 15時) (レス) id: 13ba803884 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - そらまるさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2019年6月22日 5時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
そらまる(プロフ) - 面白いです(^^)更新楽しみにしています(^^) (2019年6月22日 1時) (レス) id: 01606349cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年6月20日 18時

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