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3話 ページ3

ブワッと桜を舞い散らせる。
…桜って こんな感じかな。初めてだしたわ。

「私は 歴史に埋もれた刀剣です。
私のことはこれから知ってくださいね」

にっこりと慣れない笑みを浮かべるが
…反応がない。
彼等は目を見開いたまま まるで石の様にぽっかーんと固まっている。
やっぱり見たことない奴現れるとこうなるよね。普通普通。

「タイミングが分からなくて、
普通は拾われた時にこうするんですよね?」
気にする様子もなく笑って話しかける。
第一印象は大事である。これからのスパイ生活の全てを握っているといってもいい。

「こっ」

「こ?」

「これは、驚いた」
白い刀が声を上げた。


彼等は驚きながらも自己紹介をし始めたが、
すぐに顔が曇り始める。

「と、とにかく、僕等の本丸に来てもらった方がいいのかな」
「…… 一つ聞いてもよろしいですか?」
私に真剣な表情で尋ねてきたのは水色の髪をした刀だった。
今紹介されたばかりだが、名は確か一期一振。

「はい」
「貴女は女性ですか?」
「え?あ、はい。 そうですけど… 」

その言葉にその場はカチンと固まり、お通夜の様な空気になっていく。
え、性別ってそんなに気にする?

「危険です。 本丸に来ればどんな目に合うか」
「……審神者は喜ぶでしょうね」
「……」

お、女ってそんなに駄目?
どうしよう、なんとかして本丸に連れて行って貰わないと任務が…達成できない。
オロオロしていると
鶴丸さんが呟いた。

「…なら、隠せば良い。」



「え、」
「鶴さん⁉」
「審神者に見つかったら、どんな目に合うかなんて分かりきっているだろう?なら、刀は振るえないが隠して時期を待つんだ」
「そんな…」
「…でも、その方が…」

私には理解できない方向へと話が進んでいるが、本丸に行けるってことでいいのだろうか?

「君は、辛い目になんてあいたくないだろう?」
急に話を振られ、
よく分からないが辛い目にあいたいと思うわけもないため鶴丸さん の言葉にひとまず頷いておいた。

「よし。事情を説明するから、守って欲しい事がある」

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サザンカ - 凄く面白かったです!!!!!つい見入ってしまいました。続編などがあるのでしたら楽しみにしています! (2019年10月11日 19時) (レス) id: 381a12205a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年6月8日 18時

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