17話 ページ17
私は柿を食べ尽くした後、足音が聞こえてこないのを確認して、押入れの戸をスッと開いた。
そして先程ぶつけた所をもう一度手で押す。
「…ここから、行けないかな。」
天井の板はかなり痛んでいて押すと嫌な音を立てる。
私は思い切って両手をそこにつけて押してみた。
するとバキッと、まるで床を踏み抜いたような音が響いた。
パラパラと落ちる木屑と埃を手で払う。
押入れの隅の天井に 人が入れるような穴ができたのだ。
「これで、本丸の調査をするか。」
昼間だとこの部屋に訪問者があるかもしれない。そう考えて私は刀剣達が夜戦に行っている時に見て回ろうと決めた。
太刀達が夜目が効かないというのも理由の一つである。
私は邪魔になる装飾を外し
小型カメラと盗聴器を持って穴から屋根裏へと入った。
屋根裏には部屋ごとの仕切りがない。
音を立てないように慎重に歩みを進めた。
隙間からの光が入り込んでいる所を見つけそっと覗いてみる。
其処は鍛刀部屋のようだった。休みなく働いている妖精の姿が見えた。
鍛刀場は何処も忙しいな。向こうと対して変わらない。
ペン型の小型カメラで写真を撮って次の部屋に行く。
審神者部屋は何処だろうと探していると
明かりが差し込んではいない部屋から
声が聞こえた。
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サザンカ - 凄く面白かったです!!!!!つい見入ってしまいました。続編などがあるのでしたら楽しみにしています! (2019年10月11日 19時) (レス) id: 381a12205a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年6月8日 18時