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16話 ページ16
私は手の上にのる柿を見下ろした。
どんな思いで彼等はこれを持ってきてくれたのだろうか。短刀は背が低いはずだ。
協力して取ってくれたのだろうか。
「……馬鹿みたい。馬鹿みたい。馬鹿みたいだ。」
耐えられなくて、一度瞼を閉じる。
湧き上がるなにかを必死で抑え込んだ。
もう、戻ることは出来ないのだ。
絶対に出来ないのだから、こんな感情は足枷でしかない。
はぁ…と息を吐くと、ようやく少しだけ落ち着いた。
「………はは、馬鹿は私か」
そう呟いて瞼を開ける。
そして、そのまま柿を口に運んだ。
まるで 胸を渦巻く何かを一緒に消化するように、ひたすら噛んでは飲み込んだ。
「………甘い。」
それは何に対して言った言葉か。
後悔はしない、私はあの時そう決めたんだ。
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サザンカ - 凄く面白かったです！！！！！つい見入ってしまいました。続編などがあるのでしたら楽しみにしています！ (2019年10月11日 19時) (
レス) id: 381a12205a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子メロンパン | 作成日時：2019年6月8日 18時
