GIVE AND TAKE ~やられたら やりかえす~

強引キス　　田中樹 ページ3

俺の彼女は、天然さんで
　 キスとかも積極的にしてくるタイプ。

　 だから俺は、いつでも
　 体の力が抜けない。

　「じゅり−っ、」

　 オフの日に、突然
　 家にやってきたA。

　 玄関を開けるなり勢いよく
　 俺に抱きついてきた。

　「うおっ。ビビった−･･･」

　「寝てた??」

　「すっかり目ぇ覚めた、」

　 そう言って、目を合わせると
　 ふふっと笑う。

　 そんなところも、
　 やっぱり可愛いなって思う。

　「とりあえず、上がったら？」

　 Aを家の中に招き入れて、
　 俺の部屋へと連れていく。

＿
　「ど−ぞ、」

　「失礼しま−す･･･」

　 何度も来ているはずなのに、
　 Aはいつも緊張気味。

　 そんなAが可愛くて、
　 ちょっと意地悪したくなった。

_ぱふっ

　 俺は、Aを座らせるより先に
　 ベットに腰を下ろした。

　 A、どこに座るのかな−。

　 なんて、検証してみたくなって。

　「どうした??座れよ、」

　 なんでもないような顔して、
　 俺は困った様子のAに言う。

　「うん･･･」

　 そしてAが座ったのは、
　 俺の隣。

　 つまり、ベットの上。

　「っ･･･//」

　 自分で仕掛けた罠なのに、
　 自分がドキドキしてしまう。

　「じゅり･･･？」

　「ん･･･？」

　 Aに呼ばれて、
　 隣に視線を移すと
　 そっと重ねられた唇。

　「ん･･･っ」

　 ゆっくりと唇が離れて、
　 その先には顔を
　 真っ赤にしたAの姿。

　「自分でやっといて照れんなよ･･･」

　「なんか･･･恥ずかしくてっ･･･//」

　 そう、俯いたAの顔を
　 グイっと上げて、俺と目を合わせた。

　「恥ずかしくないように、
　 練習しとかないとな･･･」

　 そう言って俺は、Aに
　 深く口付けをした。


　 ((give and take_))

((やられたら やりかえす_))

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