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十一話 ページ13

藍香SIDE

葵さん・・・じゃなくてひなたに案内してもらった後の授業。

何時もの退屈な授業よりも楽しいと思えるのは何故だろうか。

やっぱり久しぶりに同年代と話せたからだよな。

わざわざ嫌われようとしなくても良いんじゃないかとさえ思ってしまうほどには。

ここの人ならきっと、きっと病まないんじゃないかな…。

・・・・・・・・・ううん、駄目だ。

警戒心を持つんだ。

殺されかけたのを忘れたとはいわせない。

こういう自問自答を夢ノ咲に来てから何回やっただろうか。

私って学習、しないんだろうな…。

はぁ・・・・・・。

ん、元気だそう!辛気臭い顔で帰ったら燐音さんにからかわれる。

其れだけは勘弁してほしいよね!よし!

先生「はいそれじゃあ天音〜実力測りたいから何曲か歌ってくれねぇか?」

えっと・・・?それは先生が楽したいだけなのでは?

まぁ歌くらいなら良いかな・・・って良くない良くない!

駄目教s・・・先生に流されてはいけない。

いやでも、すでに指名されてるし、建て前としては私の実力を測りたいかららしいし。

建前って大事だね。

藍香「はぁ分かりました。」

とかくだらないことを考えているうちに、体はYESと答えている。

慣れって怖い。

まぁいいだろう。

やるからには全力でやらせていただく。

呼吸を意識して・・・
藍香「♪〜♪・・・・・・・・・・・・ふぅ」

取り敢えず一曲目。

二曲目・・・て言うか私にメリット全くないよね。

まぁ、もう歌っちゃってるししょうがないか。



藍香「このくらいで宜しいですか?」

もうかれこれ十曲ぐらい歌った気が・・・。

先生「おぉありがと〜おかげで俺の手間が省kゴホンゴホン・・・天音の実力測れたぞ〜」

おいこらちょっと待て。

今俺の手間が省けたって言いそうになっただろ。

凄くカロリー消費したんだけど!誰かの言葉ではないけど!

この学院、生徒も奇人だが、教師が教師じゃない!もう仕方ないけど!


次からは流されず断ろうと誓った昼だった。



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作者名:エル | 作成日時:2022年9月29日 20時

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