大介くん、未来で待ってる！ (ページ15)

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久しぶり、だいすけ君ページ15

貴女side

貴女「あの、佐久間さんはあの時の...
だいすけ君、ですか？」

また、沈黙が始まった。
けれどさっきよりも早くその沈黙は終わった。

佐久間「…言って」

貴女「え？」

佐久間「坂本さんがあの時のお姉さんなら、
俺に最後に言った言葉、言ってくれないかな？
俺メンバーにはその話してるけど、他の人には言ったことないんだよね。
だからもし、本当に坂本さんがお姉さんなら、
俺、言って欲しいんだあの時の言葉。」

私がだいすけ君に言った言葉。
だいすけ君が帰る時に言った言葉。
私は覚えてる。
あの日を、だいすけ君のことを忘れたりなんて私は出来ないから。
だから私は言えるよ。その言葉。
佐久間さんが言って欲しい言葉かどうかは分からないけど、だいすけ君に贈った言葉なら

貴女「…だいすけ君、未来で待ってるね。」

その言葉を言った瞬間、
メンバーさんの息を飲む音が聞こえた。
目の前にいる佐久間さんも、私が声をかけたあの時のだいすけ君と同じように目を見開いている。

そんな佐久間さんが今はもう、だいすけ君にしか見えなかった。
だから私はお構い無しに佐久間さんを記憶の中のだいすけ君に重ねて話した。

貴女「だいすけ君、お姉さんが作ったピーマンの肉詰め、美味しかった？」

佐久間「…うん」

貴女「だいすけ君、あの後ちゃんと戻れたんだね。
良かった。もうすっかり大人のお兄さんだ。」

佐久間「うん…」

貴女「だいすけ君、ずっとミサンガ持っていてくれたんだね。ありがとう。」

佐久間「うん…」

貴女「だいすけ君、お姉さんのこと...
忘れないでいてくれて、ありがとう。」

佐久間「うん…っ」