七十六話 ページ28
中原side
雨宮A。
首領の昔馴染みで、よく此処に来ており、様々な人間から好かれている。
雄英高校体育祭。
此に、Aが出ていると、部下が見つけてからは大騒ぎ。
姐さんは特に大騒ぎだった。
やれ頑張れだの、凄いだの。
勝つ度に騒ぎ、暫く何故か集まった首領室では、絶え間なく騒ぎの声が聞こえていた。
そんな中、首領が何かに気付いた。
森「Aちゃん、細すぎやしないかい？」
よくよく見てみると、以前会ったときよりもずっと細かった。
痩せた、なんてレベルではない。
顔色も、よくよく見てみれば、真っ青。
尾「……………探偵社に向かうか。」
中「姐さん！！
流石に其は！」
森「明日、適当な理由を付けて呼びだそう。
頼むから、夜叉をしまって！？」
そう言った騒ぎで、姐さんを止めるのが大変だった。
あの時、姐さんに探偵社に行かせたら、確実に皆殺しだった。
姐さんはAの事を可愛がっていたから、無理もない。
そして、今。
Aを先刻呼び出し、話を聞いている。
此の部屋の扉の向こうには、姐さんもいるだろう。
いつ来るかは伝えているし。
聞いた話は、あまりに理不尽だった。
其の話の間、Aが泣きもせずに、話していたのも、無性に悲しかった。
途中、太宰の下りになると、トイレに一度行き、吐いていた。
首領が付き添い、介抱していたが、余程酷かったのだろう、30分ほど戻って来なかった。
そうして、全ての話が終わった。
尾「…………矢張り、探偵社の奴等を殺しに行こうでは無いかのぅ。」
真剣に殺りかねない。
夜叉を出して、殺気が凄い。
しかし、其は此の場の殆んどの人間に言えていた。
中「太宰…………殺す。」
森「どう始末しようか。」
雨「あの、」
話を終えてからのずっと黙っていたAが、漸く、口を開けた。
雨「私は、此の件に関して、どうにかして欲しいとか、思っていないので、何もしないでください。」
只、一言そう言った。
あの頃から、笑わなくなって、身体中ぼろぼろになって、其でもそう言った。
此奴は優しすぎる。
尾「…………何かあったら言うんじゃぞ。
Aが言うから今は何もせぬが………。
限界になりそうだったら、言うんじゃ。」
森「君には、此まで沢山助けて貰ったしねぇ。
なぁに、誕生日プレゼントだと思って貰っておくれ。」
俺は、Aを送る事にした。
太宰、次会ったら殺してやる。
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ゆい(プロフ) - ありがとうございます！ (2019年4月4日 20時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
みさき - とても面白い作品ですが、97話ではなく95話になってますよ (2019年4月4日 19時) (レス) id: 2b00ce2615 (このIDを非表示/違反報告)
厘 - 今見て気付いたンですが殿堂入りおめでとうございます！私より作者様の方が神様なんじゃ…？これからもこの素晴らしい作品を読ませて頂きますね！頑張ってください！ (2019年4月2日 21時) (レス) id: d2eb824a47 (このIDを非表示/違反報告)
梶井さんが好きな岩野泡鳴(プロフ) - 絶対切島くん顔ぱぁぁぁってさせるよね、犬だよね、もう犬だよね (2019年4月2日 20時) (レス) id: 6343f47515 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 応援、ありがとうございます！こんな駄作者の心配なんぞしてくださって………神様ですか！？本当にありがとうございます！此からも、何卒、よろしくお願いします！ (2019年4月1日 22時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆい | 作成日時：2019年3月23日 14時
