七十七話 ページ29
雨宮side
中「本当に大丈夫か？」
再三、確認してくる。
森さんから、お小遣い的な感じで十万円も戴いたから大丈夫なのに。
絶対に見つからないような所にしまおう。
雨「大丈夫だよ。
ありがとね。」
中「おう。」
先刻、中原君に送って貰い、自宅に着いた。
戴いたお金から、家賃を払い、難を凌いだ。
本当に有難い。
中「なんかあったら、連絡しろよ？
出ないと姐さんが乗り込んで、探偵社の奴等を刻みに行きかねない。
其から、中原君じゃなくて、中也って呼べ。」
訳のわからん請求だ。
別にいいけれども。
雨「ハイハイ。
中也。」
中「何だ。」
雨「またね。
明日も学校だから。」
そう言い、見送った。
中「またな。」
森さんや姐さん、中也は、何故私を助けようとしたんだろう。
あんなに怒って。
姐さんとか、本当に刻みに行きかねなかった。
家に入ると、少しだけ勉強をした。
こうしていると、普通の、ありふれたヒーローを目指している高校生みたいだ。
私が、普通になんかなれるわけがないのに。
憧れてはいけないものなのに。
忘れなければならないのに。
48人殺した私は、生きていることが罪なのに。
彼等の、『日常』を壊したのは、紛れもなく私で。
私は、其を知っていてものうのうと生きていて。
色んな人に助けられている。
本来、死ぬべきだったのは、私なのに。
あの日、あの場で母さんたちと死ぬことが出来ていたのなら、どんなに良かったか。
人殺しにならずに生きていけることが出来るのならそうやって生きていきたかった。
嗚呼。
死にたい。
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ゆい(プロフ) - ありがとうございます！ (2019年4月4日 20時) (
レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
みさき - とても面白い作品ですが、97話ではなく95話になってますよ (2019年4月4日 19時) (レス) id: 2b00ce2615 (このIDを非表示/違反報告)
厘 - 今見て気付いたンですが殿堂入りおめでとうございます！私より作者様の方が神様なんじゃ…？これからもこの素晴らしい作品を読ませて頂きますね！頑張ってください！ (2019年4月2日 21時) (レス) id: d2eb824a47 (このIDを非表示/違反報告)
梶井さんが好きな岩野泡鳴(プロフ) - 絶対切島くん顔ぱぁぁぁってさせるよね、犬だよね、もう犬だよね (2019年4月2日 20時) (レス) id: 6343f47515 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 応援、ありがとうございます！こんな駄作者の心配なんぞしてくださって………神様ですか！？本当にありがとうございます！此からも、何卒、よろしくお願いします！ (2019年4月1日 22時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆい | 作成日時：2019年3月23日 14時
