四話 ページ6
雨宮side
雨「あ、はい。
大丈夫です。」
手が差し出された。
少し迷ったが、取り敢えず掴む事にした。
？「すまない。
周りをよく見ていなかった。」
立ちあがり、相手の顔が漸くハッキリと見ることが出来た。
赤髪の背丈がやたらと高い、男の人だ。
雨「いえ、私も気が付きませんでしたから。」
無口そうな顔で、あまり表情が変わりそうな雰囲気の人では無いような気がした。
？「女か？
此処等は危険だ。
マフィアの縄張りだからな。
ぶつかってしまった詫びに、家まで送ろう。」
はい？
初対面の人間に普通こんなことを言う？
どんな考えでそう至ったんだ？
とんだナンパ野郎か、物凄い天然なのか。
雨「いえ、大丈夫ですよ。
貴方も、急いでいたでしょう？」
？「否、もう遅れは決まったような物で其処まで心配しなくてもいい。
其に、そちらの方が心配だ。
ここいらは、しょっちゅう銃撃戦が起こる処だ。
夜道は特に危ない。
狙撃手や殺し屋が彷徨く頃だろう。」
此処まで顔色一つ変えずに喋っていた。
この人、物凄い天然な人だ。
自分が何言ってるか分かっているのか？
普通はナンパとしか捉えない。
不意に、この人がどういう人なのか、気になってきた。
きっと、マフィアの人なんだろう。
でも、だとしたならば凄いお人好しな人だ。初対面の人間に送ろう。何て言うくらいだもの。
其に、決めたらこの人は折れなさそうな人だろう。
私がいいと言っても勝手に着いてきそうだ。
雨「すみません。
頼んでも、いいですか？」
？「嗚呼、元はと言えば、俺が悪いんだ。
気にすることは無い。
自己紹介をしていなかったな。
俺は、織田作之助だ。」
雨「雨宮Aです。」
織「宜しくな。
雨宮。」
雨「宜しくお願いします。
織田さん。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 132人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
哀裏守 - 書き忘れました。飽く迄の場所は5話ですよ。 (2019年8月28日 10時) (
レス) id: 2605d8b47c (このIDを非表示/違反報告)
哀裏守 - こんにちは。いつも楽しく読ませてもらっています（僕的に、夢主ちゃんのキャラ大好きです。）これからも頑張ってってください。後、勘違いかもしれませんが織田作が『悪魔で』といっていますが正しくは『飽く迄』だと思います。 (2019年8月28日 10時) (レス) id: 2605d8b47c (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 猫神さん» ありがとうございます！此からも宜しくお願い致します！ (2019年8月6日 23時) (レス) id: 4b9f084e7b (このIDを非表示/違反報告)
猫神(プロフ) - 7話ぐらいから (2019年7月9日 19時) (レス) id: 8533a64ed1 (このIDを非表示/違反報告)
猫神(プロフ) - 織田作の表示が"織"じゃなくて"識"になってます！ (2019年7月9日 19時) (レス) id: 8533a64ed1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
