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｢…多分あれは、…少なくとも俺達のものじゃない。…かと言ってここにいない他の奴らのものでもない｣
空気が一瞬揺らいだかと思えば、"そいつ"の口から出た言葉
俺はその言葉の真意を知る為に、口を開いた
『どういうことや、
大先生』
淀んだ空気の中、ここにいる俺たち、そして、ここにいないあいつらのものでもないと主張した大先生
どういう事かと問えば彼は俯いてしまった
記憶力の良い大先生が言うならばあれだが、俺らのものじゃないと何故言った?
ドックタグなら、幹部全員に渡されていた。常日頃つけているやつもいれば、ポケットにしまったりなどしているやつが大半だった
グルさんの特注品だったから、誰一人汚したりはしなかった…否、汚したくはなかった
だから、戦争で血塗れになろうとも、暗殺の任務で血飛沫を浴びても、ドックタグだけは血で汚したりなんてしなかった
では何故ドックタグが血に塗れている?
そして何故大先生は俺達のものでないと言った…?
ut｢…グルちゃんに昔、教えてもらったんや｣
俺は疑問を解くために頭を抱えていれば静かになった部屋の中に大先生の凛とした高い声が響いた
tn｢何をや｣
ut｢俺ら幹部に配られた、グルちゃん特注のドックタグ。あれは、"特注だからこそ"の、違いがあったんや｣
そう言った大先生は眼鏡の奥の瞳を細めて、息を吐いた
ut｢俺らのドックタグ全体には、防水加工がしてあって、錆びないようになってたんよ。更に、血が固まらないように血液を溶かすコーティングがされてたんや。これは、昔グルちゃんから直接聞いた話や｣
あぁ、そういう事か…
『…その加工がされてないから、このドックタグは血塗れになって錆びとんのか。やから、俺らの物やない、と…』
ut｢そういうことや｣
sha｢はぇー…グルッペンも賢いんやなぁ…｣
tn｢まぁグルさんは昔っからそうやからなぁ…こういう事するのも、先を見越しとんのも｣
トントンのその言葉に俺たちはうんうんと頷いた
syp｢取り敢えず、俺らの物やない事は分かりましたけど、…じゃあ誰のなんです?｣
『そうなんだよなぁ…』
そう、俺らの物じゃないことはまぁ、分かったけど、問題は誰のかって話だ
『色々と調べてみるか…』
箱の方も気になるしな…
syp｢…｣
なんて、俯いて色々と考える俺は後輩の視線に気付くことは無かった
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白狐(プロフ) - 夜の町さん» マジすか?!ありがとうございます!!無理しない程度に頑張りますね!! (2020年5月20日 11時) (
レス) id: 08db4b3f0e (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - レンさん» あ"ｯ…良いかも()そのご意見参考にさせてもらいますｯ!!!()ありがとうございます!! (2020年5月20日 11時) (レス) id: 08db4b3f0e (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - くずをさん» ありがとうございます!!もっと評価されるように頑張ります!!! (2020年5月20日 11時) (レス) id: 08db4b3f0e (このIDを非表示/違反報告)
夜の町(プロフ) - 読んだ瞬間心いぬかれました。はい。更新、無理は言いません。頑張って下さい！ (2020年5月19日 22時) (レス) id: af5663f329 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 竹刀ww…顧問は軍曹さん？？！…… (2020年4月15日 19時) (レス) id: 784374d164 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐 | 作成日時：2020年2月3日 9時
