＿＿＿＿この夜＿＿＿＿【JIN】 (ページ20)

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それから数ヶ月たっても彼女のことを忘れられないでいた。

毎日考えるのは彼女のことばかり。

1日も彼女のことを忘れることはなかった。

いつも通り収録が終わり宿舎に帰ると彼女の番号から電話が掛かってきた。

ああ。やっぱり彼女にも僕が必要で僕達はやり直せるんだ。

｢もしもし？A？どうしたの？｣

平然を装っていたが嬉しさがあふれでていたかもしれない。

『あ、キムソクジンさんですか？』

電話に出た人の声は僕がいちばん話したかった
彼女の声ではなく知らない男の人の声だった。

｢そうですが、Aさんのケータイですよね？｣

『そうなんですが、、、僕はAの兄です。
伝えたいことがあって、実はA今入院しててあともう長くないんです。』

僕はその言葉に耳を疑った。

嘘だろ？数ヶ月前まであんなに元気だったAがなんで。

『とにかくAに会ってあげてくれませんか？
Aは毎日あなたのことを考えているんです！』

そこから僕は宿舎を抜け出してすぐにお兄さんにおしえてもらった病院に向かった。